俺が『可愛かった 』とL○NEしてから 、
数分が経った時だった 。
At『来週の土曜とかって空いてる?』
その文章を見ただけで
俺は心臓が飛び出そうになった 。
震える手で返信をした 。
Mz『空いてるよ !』
At『じゃあその日に出かけよ 』
At『行先は俺決めていい ?』
Mz『もちろん !』
Atが何処に連れていってくれるのか
俺は全く予想がつかなかった 。
At『水族館いこ』
その瞬間 、胸が弾けそうになった 。
Atが選んだ場所に 、俺と一緒に
行きたいと思ってくれた事が
ただただ嬉しかった 。
出かけるまでの数日間 、俺は
友達の力を借りながら自分を磨いた 。
Tg「めっちゃいい感じじゃん !」
Kty「水族館ってもうデートでしょ !」
Mz「で 、デート … !」
Pr「しっかりアピールしてこいよ ?」
Ak「まぁ 、楽しんできてね !!」
Mz「… うん !」
_土曜日 。
駅前で俺はドキドキしながら 、
Atを待っていた 。
人混みの中 、キョロキョロと周りを
見渡しているAtを見つけた 。
ギャップで倒れそうになったけど 、
俺はAtに駆け寄って手を振った 。
Mz「At !おはよう ! 」
Atは驚いたようにこちらを見て言った 。
At「… おはよ 。じゃあ行こ 。 」
いつも通りのかっこいい声 。
けどほんのわずかに視線を逸らす仕草が
照れ隠しのようにも見えてしまう 。
それだけで胸が熱くなる 。
電車で揺られている間 、俺は何度も
Atの横顔を盗み見た 。
Atは窓の外を眺めながら口を開く 。
At「… 俺さ 、人と出かけるの 」
At「あんまり得意じゃない 。…でも 」
At「今日は悪くない …かも」
その言葉に 、俺の心臓がぎゅっと
締め付けられる 。
無関心に見えるAtの中に 、
ほんの少し自分の存在がある気がした 。
やがて到着した水族館 。
ガラス越しに揺らめく青い光が
2人を包み込む 。
クラゲの水槽の前で止まったAtが 、
僅かに笑みを浮かべる 。
その笑顔は淡い光を受けて 、
透明にきらめいて見えた 。
At「 … 綺麗だな」
俺は返事も忘れて
Atの横顔に見とれていた 。
Atが少しこちらを振り向いた時 、
視線が重なりそうになり
慌てて逸らしてしまっ た 。
大きな水槽のトンネルを歩くと 、
頭上を魚達が群れを成して泳いでいく 。
Atの歩幅に合わせながら 、
俺は息を整えた 。
At「なぁ」
不意に呼ばれて 、びくりと肩がはねた 。
At「Mz太ってこういうの好きなの ?」
Mz「え …うん 。めっちゃ好き 。」
At「…そう 。じゃあ 、来て良かった 。」
その自然な言葉が胸に刺さる 。
まるで俺のために選んでくれたようで 。
イルカショーの席に並んで座れば 、
肩が微かに触れ合う 。
水しぶきが弾けるたびに
Atが小さく笑って 、
俺は笑い声を聞くだけで心が乱れる 。
もう日も落ち始めている 。
写真を1枚でも撮っておきたい 。
でも 、勇気が出ない 。
いや 、ここで撮らないでいつ撮る ?
俺は勇気を振り絞って言った 。
Mz「At !写真 …撮らない ?」
いきなりの提案に 、Atは目を丸くした 。
At「は 、写真 …?」
Atはしばらく混乱した様子を見せた 。
At「… いいよ 、撮る ?」
本当にAtは何をしても好きだ 。
並んでカメラにおさまる距離 。
画面に映る俺たちの姿は 、
ほんの少し恋人のように見えてしまう 。
At「Mz太かっこよく撮った ?」
Mz「Atは何もしなくてもかっこいいよ」
思わず口走った言葉に 、
Atは少しだけ 頬を赤らめた 。
At「 … ふーん 。//」
可愛いがすぎるだろ 。まじで好きだ 。
出口へ向かう途中 、Atが言った 。
At「 … 今日はありがと 。」
At「Mz太といるの楽しかった 。」
それを聞いた瞬間 、俺の胸に灯る光は
もう消せなかった 。
コメント
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尊い、、、_:(´ཀ`」 ∠):