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はいお久しぶりです作者です。
いやぁ…小説も結構久々ですね……
もうちょい語彙力と発想力があればね……
はい、それはさておき今回はですね
3パートくらいの続き物にしてみようかなと
お前それまた投稿1ヶ月後とかやろって思った人!
安心してくださいもう2パート目までは書き上がってるんですよこれが
まあ3パート目が1ヶ月後になる可能性は無きにしも非ずですがそれなりに構想は出来てるんで多分大丈夫だと思います!
結構短めだし
では、1パート目のお話です
どうぞ……
gr→em【遥の音色】
気まぐれで訪れた美術館の中
あるひとつの絵を前に、全身が震えるかのような衝撃を受けた
つい最近、突如として頭角を現し始めたと言う無名の画家のとある絵に
消えた天才の影を見た
作品名 『愛子 第一の完成』
なんでもない、部屋の絵だ
本当になんでもない
六畳程度の部屋
その部屋には誰も居らず
ただ無機物たちが規則正しく並び
優しげな日差しが部屋を照らして
そよ風でカーテンが揺れている
ただ
その部屋の中には
息を飲むほど美しい『音色』が満ちていた
その曲は、正しく『24のカプリース』
穏やかでありふれた部屋には似合わない
魂を悪魔へと捧ぐかのようなヴァイオリンの音色が
その絵の中に宿っていた
音をそのままに閉じ込め、直に届けるようなその絵に賞賛を贈るべきか
否
それよりも
その音色は
この音は
「エー、ミール…」
エーミール
私の旧友であり
天才ヴァイオリニスト
彼は
天才などと言う言葉で片付けて良い者かと思わせる程
圧倒的な美を持っていた
愛しい
愛しい
私のエーミール
彼の音色は、あまりにも美し過ぎて
私以外の人間に理解される事はついぞなかった
何故ただの凡夫に他ならない私が評価され
彼の美が評価されないのか
それが不思議でならなくて
許せなくて
何度も頭の硬い大人達に抗議したものだ
エーミールは
自身の音色に、凡の印を押される度
少し寂しげに笑って
俺へ『ありがとう』と言葉を贈るのだ
私はその度に
エーミールの美を理解されないもどかしさと
大人達への怒り
そして
その美を独り占め出来ると言う優越感と背徳感に支配された
彼が理解されない事が
評価されない事が
憎くて悔しくて堪らないのに
嬉しくて嬉しくて堪らなかったのだ
嗚呼、彼を理解できるのは自分だけなんだと
彼の音色を知っているのは自分だけなんだと
それなのに
「…エーミール」
この『leopard』と名乗る画家は
何故
エーミールの音色を知っている?
エーミール
どうしてお前は
このなんでもない部屋の中で
ヴァイオリンを弾いているんだ?
本当なら、お前は
俺の隣に居るはずだったのに
なぁ、なんで
俺の前から消えたんだ
なんで
俺を1人にしたんだ
エーミール
独りきりの壇上がどれ程寂しいか
たった独りピアノに向き合うのがどれ程虚しいか
お前となら
どんなに酷いブーイングの中でも笑って居られたのに
耳を劈く拍手に、苛立たずに済んだのに
お前さえ
お前さえ隣に居てくれたなら
淡く深い音色に殺されても良かったのに
ああ
嗚呼
「エーミール」
お前は今、何処にいるんだ
もしまた逢えたなら
お前とデュエットを奏でたい
アドリブと、編曲だらけの
歪で出鱈目で美しい
ただひたすらに愛おしいデュエットを
はい、いかがでしたでしょうか
ここでちょこっと(?)キャラ紹介〜
グルッペン(28)
若くして世界を飛び回る天才ピアニスト
有名芸大のピアノ専攻を首席で卒業し、その圧倒的な技術とカリスマ、独創性で瞬く間に人気を集めて行った。
学友であるエーミールの才能に心酔しており、彼の織り成す音色に勝るモノは無いと確信している。
元々はエーミールと二人で世に出るつもりでいたが、ある日突然エーミールとは音信不通になってしまいその夢が叶うことは無かった。
本人に言った事はないが、エーミールの事を出会ってすぐの頃から想い続けている。
音楽ほぼほぼ邦楽しか聞かへんから書くんめっちゃ大変…大したこと書いてないけども
皆さんはオーケストラとか聴かれますか?
オススメの曲とかあれば教えて欲しいですね
さてそれでは、また次回のお話もお楽しみに……
コメント
1件
grさんの複雑な心情が伝わって きました! 是非とも2人のデュエット 聴いてみたい*ˊᵕˋ*