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7時11分渋川駅
曇り
今日は最悪。彼には何も期待はしてない。こんな夢物語の恋愛なんてもう終わり。そう思った。思ってた。月曜日ほど恨まれている曜日はあるのだろうか。私も月曜日は嫌いだ。学校が始まるから。でも、学校もらいったら行ったで楽しく感じるのかな。まぁどうでもいいけど。いつもより駅へ早くついてしまった私はいつも以上に考え事をしていた。目の前にいるカップルはもう羨ましくない。気持ち悪い。これは負け惜しみなのか。電車が私の髪の毛を左に持っていこうとする。満員電車がまた私の前に現れる。それに私は乗り込む。今日も始まった。あーあ。彼はもう来ないってわかってるのに。だるい。彼が乗り込む駅で彼を見ようとするけど無理なのは当たり前でどうしても探す馬鹿な私。もうすべてが嫌になる。それが月曜日の朝か。月曜日という特有の嫌な言葉を私は噛み締めていた。新前橋駅につく。私は席を探す。彼を探す。座る。彼のために隣を座られないように少し幅多めにすわる。期待はしてなかったからがっかりすることはない。多く幅を取っていたのをやめた。私の鼻に寒椿の匂いがした。あ、彼だ。私にはよくわかる。だって彼だもの。話しかけてくれるのだろうか。私なんかに?また期待をしてしまった。
「高橋さん…?」
え、彼が、彼が私に…答えなきゃ。
「あ、田中さんですか??」
「そーです!」
「ってきり月曜日だし寝ちゃうかと思ってました笑」
「寝るつもりでしたが高橋さんと話したくなっちゃいました///」
かわいい…
「同年代だしタメでいきません??」
「そーです、あ、そーだね」
他愛のない話が続いた。色々聞けた。期待は禁物だか、もし期待をしてしまってほんとに叶ったらそれは期待をしたぶんだけ嬉しくなる。