この作品はいかがでしたか?
256
この作品はいかがでしたか?
256
「う、ぅ…」やけに肌寒くて俺は目覚めた。
そして、目覚めたと同時に昨晩あったことを思い出す。
「…うた?うた!!」
うたがいない。一緒に寝るって言ってたのに…
「あ、起きた?」
と、ドアが開きうたがひょこっと顔を覗かせる。
なんだ、居たのかよ。
「言えよ…俺1人で騒いじゃって馬鹿みたいじゃん」
「寂しかったんでちゅか~?w」
「黙れ!!!」
「…で、もう大丈夫?」
…そうだ、昨日のメール…
「うん、大丈夫…だけど、うたくん家もバレたって事だよね…」
うたは少し考えてから
「…まぁ、そういう事…だな。」
と頷いた。本当なら不安なはずなのに、こんな時でも俺のこと考えてくれるんだな。
「それでさ、怖かったのがさ…メメントリの仕事連絡用のメールじゃなくて、俺のメールだったんだよね」
そう、メメントリ公式のお問い合わせメールではなく、俺自身の個人的なメールに送られてきたのだ。
つまり、身内の可能性が高くなってきた、ということ。
「そうなのか…それじゃあリスナー以外…例えばはるてぃーが活動してることを知ってる友達とか、元メンバー…なんならメンバーとかスタッフの可能性だってあるって事だよな…信じたくないけど、視野に入れてくか。」
うたくん、めっちゃ考えてくれてるじゃん。
「うたに頼って良かったわ!」
本当に感謝してる。
「1人で動くのが怖いとかあったら、買い物とかでもついて行くから言って。俺も1人やだし」
「ありがと!遠慮なく頼らせてもらうな!!」
「最初からそれでいいんだって」
うたくんはいつもみたいにふっと笑った。
やっぱうたくんと居ると安心するな。
また部屋に戻った俺は、また1件のメールが来ていることに気が付いた。
「…またかよ、」
もう見たくない…。
事務連絡かどうか確認するのも辛い。
勇気を振り絞って、メールを開く。
そして俺は__絶望した。
『その調子 見守ってるからね』
その瞬間、俺は誰も信用出来なくなったのだろう。
「もう…全員死ねよ…」
コメント
2件
うわ怖……… 最初のうたくんのセリフまじで草 絡みが好きだ(◜ᴗ◝ ) もうこのメールが誰からなのか気になりすぎる…