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交番の中。昼下がり、眠気と書類に殺されかけている男が一人。
松山(30代・警察)
「……あかん、目ぇ閉じたらそのまま定年迎えそうや……」
ガラッ。
田中(20代前半・大学生)
「こんにちは〜」
松山
「はいはい、どうしました? 道案内か落とし物――」
田中
「覚醒剤ってどこで手に入ります?」
松山
「アホか!!!!!!!!!💢」
反射で机を叩く。
松山
「いきなり何言うてんねん!ここ交番やぞ!?
第一声それは人生詰むやつや!!」
田中
「えー? でも警察の人ってそういうの詳しいかなって」
松山
「詳しくなかったら困るやろ!!
知識と所持は別や!!」
田中
「なるほど〜。じゃあ危険ドラッグは?」
松山
「話聞け!!!!
なんで選択肢が全部前科つくやつやねん!!」
田中、メモを取り始める。
松山
「ちょ、何書いとるん」
田中
「『交番で聞いたら怒られる』っと」
松山
「そこ学習するんやったら
最初から聞くな!!!」
少し間。
田中
「じゃあ普通に質問していいですか?」
松山
「……頼むから“普通”で頼む」
田中
「睡眠薬を大量に飲んだら、人って何時間寝ます?」
松山
「アウトや言うてるやろが!!!!」
田中
「え、でも実験的な興味です」
松山
「実験すな!!!
しかも被験者お前やろそれ!!!」
田中、首をかしげる。
田中
「警察の人って、思ったより情緒あるんですね」
松山
「誰のせいでや思てんねん……」
深いため息。
松山
「で、結局なんの用や」
田中
「あ、道聞きたかっただけです」
松山
「最初に言えやぁぁぁ!!」