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「そうだね、そっか、立花さんは自覚がないだけか」


「えっと……?」


頭痛いわ、と言わんばかりに小野原が自分の額を抑える。


「何が、誰の心に響くかとか、あるよね色々」


「え……、い、色々ですか」


「うん、まあ、確かに彼、仕事はできるけど突っ走るとこあるんだよね。 ストッパーは部長くらいだったし。でも立花さんの声は聞こえるみたいねってこと」


聞き返した真衣香を見て小野原は「なぁんか、悔しいけどね」と言いながら、ふふっと手で口元を隠す仕草を見せながら小さく笑った。


そして小顔の輪郭を縁取るような長い前髪を耳にかける仕草を見せながら、次は明るい声を響かせた。

真衣香の中にある、小野原のイメージそのものの声。


「てゆーか、平たく言っちゃえばさっきの坪井くんにキュンってしてるだけじゃないんだねって話。 正直さ弱々しくぶりっ子して男味方につけるタイプなんだなってムカついてたんだよね」


「え!? キュ、キュン……、的な余裕はないというか」


真顔で答えた真衣香に小野原は。

やはりまだ少し笑いながら「立花さん」と軽やかに真衣香の名を呼び近くまで歩み寄って言った。


「来週から派遣の人が何人か来てくれるんだけどさ、まだまだギリなの。 頼りにしてるから、二課まわってなかったらヘルプ出すから助けてね」


「……た、頼りに……? え、私ですか?」


驚いて瞬きを大げさに繰り返す真衣香に、また笑顔を向ける。


「うん。 もちろん、総務が忙しかったら断ってね、ちゃんと。これからも……じゃないか、これからはよろしくお願いします、かな?」


伏し目がちに、控えめな声。


ブンブンと上下に首を振って激しい同意を表す真衣香を見ながら。

小野原の声は続いた。


「私も真面目に二課の営業事務頑張るから、今回は本当にごめんなさい」


その謝罪と、切り替えの言葉に真衣香は一層首を縦に振る。


すると「……もう、何してるの、傷めちゃうよ」なんて。


優しい声と共に今度はふにゃっとした柔らかな笑顔を見せてくれたのだった。

いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました

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