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「僕が美雪ちゃんと出会ったのは本当に偶然だった」

幼い頃のメイと美雪ちゃんを、私とメイは見ていた。

「やっぱり、美雪ちゃんが言ってたのって、メイだったんだ」

その日、私はおばあちゃんのお屋敷で、メイと一緒にかくれんぼをして遊んでいた。

私はあんまりクラスのお友達とは遊びたがらなかったから、メイは私と一緒に遊んでくれていた。

パパとママは近づくなと言われてたけど、おばあちゃんは死ぬ前に、メイにこのお屋敷の鍵を託したとのこと。

だから私とメイにとって、亡くなったおばあちゃんのお屋敷は二人きりの秘密基地だったのだ。

でも運動が得意なメイと違って、私はどんくさくて運動音痴で体力がない。

かくれんぼなんかすると、私はすぐにクタクタになって、おばあちゃんのにおいが染みついたソファのうえですやすや寝てしまう事も多かった。

「姉さんがどこかで居眠りしてた時、私は美雪ちゃんと出会って、それで彼女をこのお屋敷に入れてあげたんだよ」

小さなメイは窓越しに、カメラを持ってこのお屋敷を眺めてる美雪ちゃんを見ていた。

メイは裏口から美雪ちゃんの背後に回り、「わっ!」と大きな声で美雪ちゃんを驚かせた。

メイは私の事なんかそっちのけで、美雪ちゃんとお屋敷の中を探検している。

「この時の美雪ちゃんはオカルトがあって、レトロなものが好きだったんだってさ。だからさびれた洋館が珍しかったんだって」

メイは美雪ちゃんのカメラを借りて、彼女を撮影してあげていた。

二人で遊んでいるうちに夕方になって「そろそろ帰らないと怒られるから」と美雪ちゃんは帰ることになった。

『はい、これあげる!』

美雪ちゃんはポケットに入れていた黒いウサギのマスコットをメイにプレゼントした。

「あれ、美雪ちゃんから貰ったものだったんだね」

メイのあのマスコットが誰かからの贈り物というのは知っていた。

けど、まさか美雪ちゃんから貰ったものだったなんて、びっくりだよ。

美雪ちゃんは、

『また会おうね、バイバイ!』

って言って、メイのほっぺにチューしていた。

「メイ、顔真っ赤だね」

「うん、この頃の僕は、女の子同士であんなことするなんて思ってもなかったからね」

小さいメイは、手を振る美雪ちゃんをうっとりとした眼差して眺めてた。

「この時の僕は名前を聞きそびれた」

私に語り掛ける。

「僕が彼女の名前を知ったのは、僕が死んだ後の事だったんだよ」


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