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直後の僕はショックで動けなくなってしまった。
「母さんはもうだめだろう」
「僕も母さんのように喰い殺されてしまうのだろうか」
「もうあの日常は戻らないのか」
そんな思考がぐるぐると頭を巡るばかりで、身体は動いてはくれなかった。
2人は母だったものを骨1本残さず食い切った。
完全に無くなった時、2人は正気に戻ったようで、
アーサー「……ぅーん…あれ?お母さんは?なんで僕らこんなに……」
アレックス「ぅ…アタマ痛ッ…僕ら今まで何して…」
2人は僕の方を見た。僕の怯えきった表情と「ヒッッ…」という奇声で、自分達が何をしていたか思い出したようだった。
2人はハッとして、
2人「Ahhhhhhhhhh!!!」と言って顔が真っ青になった。
アーサー「マズイよこれ!今までこいつがご飯作ってたのに!」
アレックス「それだけじゃないぞ…電気代にガス代に土地費用とか何とか色々払わないといけないものも出てくるぞ…」
2人「どうしよう!?!?!?」
2人とも母を殺したことには気にも留めていないようだった。
でもそれで良かったかもしれない。僕もそれで吹っ切れて、やっと現実に目がいった。
母は食事だけは作っていた。家事もしていた。
これからどうするか、という答えは、案外すぐ見つかった。
ダニエル「僕が全部やるよ。料理や家事はあいつの手伝いしてたから簡単なものなら作れるし、お金云々は働いて何とかするよ。 」
2人はその案にあまり納得がいかないようだったけど、2人はまた暴れ出すかもしれないだろうと僕がなだめた。
アーサー「ダニエルばっか頑張りすぎ!僕も手伝う!」
アレックス「僕も!」
2人は家事の手伝いをしてくれた。
そして働き口は、近所のカフェの店長のおじさんがいい人で、事情を説明すると、(母は急死したと伝えた)
「そりゃァ大変だ!ちょうど従業員が1人定年退職しちまって、働き手を探してたんだ!」と言って当時12歳の僕を雇ってくれた。
12歳の少年を働かせているということがバレてはいけないので、裏方作業だったが、みんないい人で心地よく働けていた。
それにプラスして副業などもいくつか掛け持ちして、家のお金は賄えるくらいに稼ぐことが出来た。
そんな生活の中3ヶ月が過ぎていた。この生活も板について、大変だったけど、またあの日常が戻りつつあった。
でもまだひとつ懸念があった。2人の弟達の事だ。
僕は人間で2人は違う。 もしふたりが間違って僕を殺してしまったら?
そうじゃなくても僕が寿命などを迎えて死んだら?
2人はどうやって生きていく?人を殺して喰う種族だ。もう愛を受けられる事は無くなるだろう。
そう思った僕は、ひとつの大きな決断をする
「僕も2人のようになろう。」
そう決意した時、新しいことがまた起きようとしていた。
『ここがロンドンかぁ!スゲー!!✨️』
Episode2 END