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「…はぁ、」
「キヨとも喧嘩しちまった」
独り言のように小さく呟く。
そして深くは考えずにこーすけに連絡をしてみた。
『なあこーすけ』
(ん?)
やっぱりこいつは既読が早かった。
『俺、キヨと喧嘩しちまったよ』
(まじ?やっぱヒラのことで?)
『うんそう』
(俺ん家くる?)
(ヒラも今日泊まるしみんなでゲームしようぜ)
その言葉で、こーすけの家にヒラがいることを思い出した。
あー、今日の俺はだめだ。
『あ、そっか今ヒラいるんだけっけ』
『すまんな、連絡しちまって』
(平気平気)
俺は少し考えてから、そっちに合流することにした。
『俺もそっち行っていい?』
(来い来い)
『今夜はキヨの悪口大会になるな』
(とことん盛り上がろうか)
外はもう雨はやみ、晴れて澄んだ星空が見えていた。
再びこーすけの家のチャイムを押す。
ガチャリとドアが開く。
「へいらっしゃーい」
「おじゃましまーす」
リビングに歩み進めると、ヒラの姿が見えた。
「ん?あ!フジ!」
俺がヒラに挨拶をする前に、彼から先に話しかけてきた。
「よ、ヒラ」
「…大丈夫か?」
ヒラのことがずっと心配だった。
「今はだいぶ」
ただ、こーすけにメンケアされたことがひと目でわかる。
「…キヨは?」
ヒラは俺から目を逸らして呟く。
「…俺もキヨと喧嘩しちゃってよ」
「…そっか」
しばらく気まづい空気が流れた。
「まあ、とりあえずゲームするか!」
その気まづい空気と合わない明るい元気なこーすけの声が響いた。
もう気にしない。遊んでしまえ。
「やろうぜー!!!!」
「続き続き!」
俺はすることもなく、ただベットに寝っ転がってインスタを見ていた。
「…ん?」
「あいつのストーリー更新されてる」
珍しくフジのストーリーが更新されていた。
【3人でオールゲーム!】
「…は、」
上の文字を見た瞬間声を漏らした。
「風呂はいろ」
スマホを閉じ、見なかったことにする。
「このまま疎遠になったりすんのかな」
湯船に浸かっている途中にふと考えてしまった。
「いやいや、明日になったら戻ってるだろ」
顔に無理やり笑顔を貼り付けて気にしないようにした。
風呂から上がり、あとは寝るだけになり
またベットの上でだらける。
「今頃俺の悪口で盛り上がってんのかな」
そんな考えが浮かんだ瞬間、目から頬にかけて涙が伝うのがわかった。
「…久しぶに泣いたな笑」
「…もうどうしたら…泣」
どうしたもこうしたもない。
謝ればよかったんだ。
でもそれは、俺のプライドが許せなかった。
気づけば目を閉じ、眠りに落ちていた。
玄関のチャイムの音で目を覚ます。
「…ん」
「誰だよこんな朝に」
少しイラッとしながら玄関に向かった。
「はーい」
ドアを開けると、3人が立っている。
「キヨ」
最初に俺の名前を呼んだのはヒラだった。
「…みんなっ」
「…ヒラ!」
「ごめん…俺…泣」
「フジも…こーすけも…」
「俺…自己中で…泣」
謝った。謝ったけど、みんな俺だけをじっと見つめて話そうとしない。