今日は夏らしい快晴の日。
なんだかんだで夏休み前になっていた。
どうやら南雲さんは荷物をギリギリまで持って帰ることはなく、夏休みの前日に大量に持って帰るタイプのようだ。
忘れ物がないか心配だったけど学級委員長が号令をかけてみんな帰る頃、全員のテンションが上がり、僕も南雲さんも押されてたっているのもやっとの状況だった。
必死に目を開けるとそこには「Rei」と綺麗に刺繍されたハンカチが落ちていた。
「Rei」とはきっと南雲さんのことだと思う。
ここで南雲さんの名前を叫ぶのも恥ずかしいので罪悪感が大きいが家まで届けることにした。
南雲さんはどうやら弟(らしき人)と帰るみたいなので話しかけるのも場面が場面なのでやめておこう。
と言っても家までつけることになるのでストーカーみたいでなんか罪悪感がすごいな。
それにしても南雲さんは弟と話してる時はすっごく印象が変わるな
そんなことを考えながら歩いているとあっという間に南雲さんの家に着いた。
帰ったところ悪いなと思ってインターホンを押すか迷ったけど押した。
「はーい!」と高くて通った声が出迎える。
やっぱりギャップがすごいな
僕を見た南雲さんは驚いた様子ですぐにいつもの南雲さんに戻った。
「どうしたの?」
と小さな声で聞く。
「あっあの、このハンカチ、なっ南雲さんのじゃない? 」
「あっありがとう…」
「じゃあ帰るね」
「えっ?このためにわざわざ来たの?」
「うん 」
「わざわざありがとう…」
「あっせっかくだし上がったら?」
衝撃の発言に一瞬時が止まったかと思った。
南雲さんの家に上がる?
興奮しているのか戸惑っているのか分からないまま気づけば南雲さんの弟にも挨拶を交わしていた。
コメント
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零今回のも凄い!同じ小学生だと思えないくらい凄い!続きめっちゃ楽しみー!