気づけば南雲さんの部屋に居た。
どうしてだろう。
南雲さんといると心地がいい。
ずっと前の夏に川で遊んだあのこと似ているような気がする。
しばらくして、帰ろうと思ったら大雨が降っていた。
お母さんから連絡が来た。
『アンタ!どこで何してるの!?』
あーあ
連絡するの忘れてた。
でも傘もないしどうやって帰ろうかな
「あの…傘、ある?」
「ちょっと忘れちゃった」
南雲さんに話しかけられるだけでも興奮するのに傘を貸してもらうなんて
そうして僕は南雲さんに傘を貸してもらい、帰った。
帰る時、やっぱり南雲さんの優しくて甘い香りがしていた。
匂いを嗅ぐ僕は相当南雲さんに依存しているのだろう。
そう自覚している僕は本気なのだろう
こんな日が毎日続けばいいな、なんて。
次の日
朝起きると嫌な予感がした。
身体中が震え、悪寒がする。
学校に着くと、南雲さんが他の人達に囲まれていた。
朝礼には先生が
「悲しいことですが、南雲さんが転校します」
は?
やっと仲良くなれたのに
転校なんてあんまりだ。
転校取り消しとか出来るわけないよな
せめてもっと近づいて今後も一緒にいたかった。
そんな叶うはずの無い願望を願ったって意味の無いことだ。
コメント
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ちょー悲しいやつじゃんせっかく仲良くなれたのにすぐに離れ離れって(つ﹏<。)