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ARIA@合作したい泣
501
最終話です。
眠るのが、
怖かった。
でも——
目を閉じなきゃ、
もう会えない気がして。
「…まろ、」
小さく、
名前を呼ぶ。
返事はない。
それでも。
祈るみたいに、
目を閉じた。
気づけば、
また、
あの場所。
白い世界。
でも、
今までで一番、
はっきりしている。
『…来たな。』
声がする。
振り返ると、
まろがいた。
ちゃんと、
そこにいる。
「…うん…っ、」
それだけで、
涙が出そうになる。
『…最後やな、』
その一言で、
全部わかってしまう。
「…やだ、」
即答だった。
「終わらないで…っ、」
声が、
震える。
「まだ足りない…、」
「もっと…一緒に居たい…っ、」
縋るように言うと、
まろは、
少しだけ困ったように笑った。
それから、
ゆっくりと手を伸ばす。
『…おいで。』
何度も見た、
その仕草。
でも——
今回は違う。
俺は、
迷わず手を伸ばす。
あと少し。
あと少しで——
…まだ、目覚まし時計は_
鳴らない。
触れる。
「…っ、」
指先が、
重なる。
温かい。
初めての、
温もり。
『…やっと、触れれたな、』
まろが、
静かに呟く。
「…う…んっ…、」
涙が、
溢れる。
嬉しいのに、
どうしようもなく、
怖い。
『…ないこ、』
名前を呼ばれる。
優しい声。
『…もう、いいよ。』
その言葉に、
心臓が、
大きく揺れる。
『…やだ…、』
すぐに、
首を振る。
「まだ…一緒に居たい…っ、!!」
握った手に、
力を込める。
離したくない。
離したら、
終わってしまうから。
『…大丈夫、』
まろは、
そっと微笑む。
『…ちゃんと、ここにおるよ。』
その言葉が、
やけに優しくて。
やけに、
残酷だった。
「…まろ…、」
涙で、
視界が滲む。
「ねぇ…っ、」
声が、
震える。
「一緒に…行こうよっ…、」
縋るように言う。
でも——
まろは、
ゆっくりと首を横に振った。
『…もう、起きなくていいよ。』
その一言で、
すべてが止まる。
「…え…、」
理解が、
追いつかない。
『…ここにおればいい。』
優しく、
包み込むみたいな声。
『…もう、苦しくないで。』
その言葉に、
胸が、
ぎゅっと締め付けられる。
——ああ。
そういうことか。
ぼんやりと、
理解してしまう。
「…そっ…か、」
小さく、
呟く。
現実に戻れば、
きっとまた苦しい。
怖くて、
痛くて、
一人で。
でも——
ここには、
まろがいる。
「…じゃあ…、」
少しだけ、
笑う。
「…ここにいるっ…、」
そう言って、
手を握り直す。
まろは、
少しだけ目を細めて。
それから、
優しく頷いた。
『…うん、』
その瞬間、
世界が、
静かに落ち着く。
崩れるんじゃなくて、
溶けていくみたいに。
音も、
光も、
すべてが柔らかくなる。
遠くで、
何かが鳴っている気がした。
誰かが、
名前を呼んでいる気もする。
でも——
もう、いい。
『…なぁ、』
まろが、
小さく呼ぶ。
「…なに、?」
『…こっち。』
軽く引かれて、
少しだけ近づく。
距離が、
ゼロになる。
触れている。
ちゃんと、
ここにいる。
「…あったかい…、」
ぽつりと、
呟く。
『…だろっ、笑』
少しだけ、
得意げな声。
思わず、
笑ってしまう。
「…うん…、」
目を閉じる。
もう、起きなくていい。
ここにいれば、
ずっと——
『…おやすみ。』
優しい声が、
すぐそばで響く。
そのまま、
意識が、
深く沈んでいった。
完結です。
ご愛読頂きありがとうございました。
Dreamingだから深夜にあげました✌🏻
おやすみなさい😸💤
コメント
3件
語彙力というか表現というか天才すぎて終わった時号泣でした👈🏻
切ない、 でも、すっごくいい作品でした‼︎