第2章「仄暗い願い」その12
着替えを終えた修介は、お喋りで盛り上がる更衣室をそそくさと出た。
靴を履き替え、多目的棟から歩き出す。
引っかかりが気になって、お喋りを楽しむ余裕がなかったのだ。
修介が気になるのは――やはり安藤のこと。
安藤を知る者の噂は、すでに耳に入っている。
薬をたくさん飲んでいた。
サプリメント――では済まないものにも、手を出していた。
確かに、安藤が錠剤やカプセルをたくさん服用しているところを修介も見ている。
だがそれがサプリメント以上の――危険な薬物だったかどうかなど、誰にもわからないはずだ。
確かめた人間でも、いたのだろうか――
「――権堂くん」
そんなことを考えていると、突然声をかけられた。
修介が振り返ると――香島が追いかけてくる姿が目に入った。
「やぁ」
「どうしたんだ?」
「うん……なんだか、様子がおかしかった気がしたから********************
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