コメント
1件
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・剣持嫌われ
・バッドエンド
・自傷表現等 有
・剣持が苦しみます
・死ネタ注意
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パチッと音のなるように目が開いた
蝉が鳴き叫ぶような夏
俺の友達は死んだ
手を握って眠ったからか
刀也さんの手は血が止まって固まり、
離せなくなっていた
覚えてる
強く繋いでいてくれたことを
刀也さんの顔は笑みを浮かべていて
解放されたかのようだった
俺は刀也さんの腕を見た瞬間
悶絶した
隠せないくらいの跡があった
なんで俺は生きているんだろう
刀也さんと同じ薬を飲んだのに
俺は戸惑いながらも隣にいる
刀也さんを撫でた
そっと携帯を出す
LINEの通知が来ていた
刀也さんからだった。
「ガクくん今までありがとう」
「僕はガクくんにまだ生きて欲しい」
「僕賢いから考えたんだ」
「ガクくんが飲むのはラムネだよ」
「錠剤とそっくりだと思うんだ」
「だから、すり替えておいた」
「僕の分まで楽しく、生きてください」
「愛してます」
声にならなかった
泣きじゃくって、小さい子みたいに
俺は既読のつかないLINEにこう送った
「ありがとうございました」
「俺も愛してます」
微かに手は震えていた
文字を打つのも精一杯だった
ありがとう剣持刀也