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pr視点
卒業式が終わった後の校舎は、少し寂しげな静けさに包まれていた。春の暖かな風が窓から吹き込み、カーテンがゆるやかに揺れる。
tg 先輩、卒業しちゃうんですね…
教室の入り口に立っていたちぐが、少し名残惜しそうに呟く。
pr せやなぁ、でもまだ実感わかへんわ
俺は窓の外を眺めながら、ふっと小さく笑った。
tg んーなんか、先輩がもうこの制服着ないって思うと、ちょっと変な感じします
ちぐは、制服の袖をぎゅっと握りながら、少し寂しそうに目を伏せる。
pr なんや、寂しいんか?
tg ちょっとだけ…
俺がからかうように言うと、ちぐはぷくっと頬を膨らませて、むっとした表情を浮かべた。こんなに可愛い子を彼女にしてるなんて信じられない。
tg もう、先輩いじわるです……
pr ええやん、そんだけ俺に懐いとるってことやろ?
tg べ、別に懐いてるわけじゃないですよぉ!
ちぐは顔を赤くしながらぷいっとそっぽを向く。それを見て、俺はさらに楽しそうに笑った。
pr 素直になれへんやつやなぁw
tg 俺、素直ですよぉ!
pr ほんなら、もっと寂しいって言うてみ?
tg え、えぇ……? そ、それは……
ちぐはモジモジしながら、指をいじり始める。俺はそんな様子を見て、思わずくすっと笑った。
pr まぁ、俺も実際、ちぐと会えん時間が増えるんはちょっと寂しいけどな
tg え?
不意に落ち着いた声でそう言われて、ちぐはびっくりしたように顔を上げる。
tg な、なんですか、急に……
pr なんや、俺だけが寂しいみたいやん
tg そ、そんなことないですよ! 俺も、俺も寂しいです……
ちぐは顔を真っ赤にして、小さな声で呟く。その姿が可愛らしくて俺はついちぐの頭をくしゃっと撫でた。
pr 素直になったやん
tg うぅ、先輩、ずるいです!
俺はちぐの反応を楽しみながら、そっと桜の花びらが舞う空を見上げた。
新しい季節、新しい関係。
だけど、2人の絆はこれからも変わらず続いていくだろう。
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