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ある日の昼休み。教室のすみにいたネリスが、またやらかした。机の上のジュースをひっくり返し、鈴ちゃんのノートをびしょ濡れにしてしまったのだ。
「ご、ごめん…!わざとじゃなくて…!」と焦るネリス。
「……ふふっ」鈴ちゃんは笑みを浮かべると、いつになく真剣な目をして、静かにこう言った。
「……ネリス・エバンス。」
その瞬間、ネリスの動きがピタリと止まった。
「えっ……な、なんでフルネーム……?」
「ネ・リ・ス・エ・バ・ン・ス。」鈴は一語ずつはっきり発音し、まるで裁判官のような口調でネリスを指差す。
ネリスは顔を真っ青にして「や、やばい…母さんが怒る時と同じトーンだ……!」とガクブル。
「ネリス・エバンス、君は自分が何をしたか分かっているのかね?」
「……すみませんでしたあああ!!!」と土下座しそうな勢いで謝るネリス。
それを見て鈴は吹き出し、「うそうそ、ドッキリだよ!本気で怒ってないから!」と笑いながらネリスの肩をぽんと叩いた。
ネリスは呆然としながらも、「心臓止まるかと思った…フルネームやめて…」と本気で涙目だった。
その後、「鈴ちゃんには逆らえない…」とネリスが本気で言ったことで、鈴の中で「次もやろ」と小さな悪だくみが芽生えたのだった。
「…僕一瞬だけ倉斗先輩の気持ち分かったかも…」
「お。ゾクゾクするよな。怒られるのって 。
俺と鈴ちゃんに怒られに行こうじゃないか…!
あ。ついでに鞭打ちと、罵倒と、首輪をつけてもらうのを追加にして…。 」
ネリスはすかさずツッコミをいれた。
「やっぱ分かりたく無いです!」