アメロシアメ、心中、リスカ表現、病みありです
…部屋に時計の病身の進む音が響く、醜いくらいひどく静かだ。
「…はぁ、」
何度目かわからないため息をつく。
…もう何日外に出てないのか、何日食べてないのか…もうよくわからない。
ただ腕の傷だけが増える生産性のない日々。
スマホにロシアからの着信が入る。相手が相手だったからか、無意識に手に取って電話を切らずに相手の言葉を待つ。
「…あっ繋がった、っ?!」
「アメリカ!どうしたんだよ急にいなくなって!」
電話越しで軽くパニックになっているようだ、数日消えただけなのに、
「……あ~、数日ずっと寝てたんだよ!HAHA、」
こいつにすら素で嘘をついてしまう自分に嫌悪感がする。一緒に死ぬ約束した相手なのにな
「嘘つけ、今からそっち行くから。」
「は、っ?!ちょっと待てよ?!」
そういう頃には電話は切れていた。…数日まともに風呂にも入っていないし、部屋は散らかっているし、第一袖を隠す服がない。いつもは上着で隠しているから…
居留守しようにもロシアには合鍵を渡しているから通用しない。……あいつならまぁ、いいか
ロシアは俺が唯一過去も悩みも全部話し、あいつの悩みも過去も俺しか知らない。
あとは、__死ぬときは心中と言う約束もしている。
インターホンが鳴る。ドアを開ける気にもならず、待つ間にできた新しい傷を搔く
予想通り合鍵で家に入ってくる。俺を探してるみたいだ。
そう考えてる間に自室にロシアが入ってくる。息切れているようだ。
「…どんだけ心配したと、…」
俺を見つけて安心したのか、その場でロシアが座り込む
どうせ全部ロシアは知ってるし、素でいいかとロシアを横目に入れながらただぼーっとする。
「まだ生きててよかった…」
「死ぬときは一緒、だろ?まだ我慢してんだよ、」
「…俺もう全部捨ててきたから、…」
いつでも死ねる、ということだろう。
「じゃあ、今からでもいいだろ?…もう無理」
「だと思った、ここからで十分死ねるよな?」
「多分、てか確実に。」
ここは高層マンションの上層階、死ねないわけがない
「じゃ、ベランダ行くぞ」
「ん」
2人でベランダに出る。少し肌寒い。
手をつないで、柵に上る。少しバランスを崩したら落ちそうだ。
「…これで終わりだな」
ロシアがぼそっと呟く
「怖くなったか~?」
「いや、不思議と怖くねぇよ」
「あっそ…じゃ、行くか」
「…だな」
そう言って硬く手をつないだまま、空を舞った。お互いなにも言わなかった。
ぷつん、と意識が途絶えた。
行方不明になっていたアメリカとロシアが発見された可能性があると主要国の数名が呼び出されていた。
とある病院の、一室。そこには一見誰かわからないほど原型をとどめていない、2人分の遺体があった。
…二人には特徴的な装飾品があった。**お揃いの星のネックレス。**これがこの遺体は二人の物だと物語っていた。
その事実に、部屋にいる全員が気づいていた。
泣き崩れたり、信じられないと絶望する者もいた。
あのイギリスですら、面食らって固まっていた。
2人の遺体は、一緒に墓に入れた。ロシアの遺書が見つかったのだ。
2人が居なくなった空も、変わらず動いている。二人が飛んだ空は、変わらず青かった。
短編なので朝適当に描きました!楽しいですね書くのってやっぱり。氷の作品も近いうちに6話出しますんで!
この小説だけ呼んだ方も是非「氷と寒がり二人」読んでみてくださいね~あちらもロシアメ、アメロシなので!
それでは~
コメント
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書けぬ書けぬぞ!!!