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15 - 第15話佐久早聖臣

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2024年05月19日

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長旅をおえて久々の日本に歓喜する

2年と少し海外に住んでたものだからやっと帰ってこれた!と感動する

海外でどうしても一緒にプレイしたい選手がいてその人を追いかけていたら2年という歳月が経っていた。憧れの監督にもたまたま出会っちゃって少し滞在日伸びたりとかもした…


私には夫がいて夫もバレーボーラーで日本の中でもトップレベルの選手

その夫、聖臣には今日帰国したことを伝えていないので会った時の反応がすごい楽しみ

元々半年に1回は日本に帰る約束だったものの流行病だったり飛行機の便が欠航になったりしてなかなか帰れてなかった


「どんな反応してくれるかなぁ…」


夜---


少し前にスカウトされていたチームの見学に行ったあとに聖臣がいる大阪へ向かう


時刻は19時、もう家帰っちゃってるかなー

長らく揺られていた電車をおりて大きいキャリーを引きながら歩いていると聖臣らしき人を見つける

あー隣に宮選手ぽい人いるなー、他にも何人かと話してるし今行ったら迷惑だろうし一旦様子みるかなぁ


近くにある柱によりかかりキャリーから手を離しスマホを鞄から出そうとした時、聖臣と目があった

目を見開いてて宮選手に話しかけられてるのに受け答えができていない、スマホをサッと出したかと思えば通話をかけてきた


「おわぁ、びっくりしたー笑」

「なに、なん、」


聖臣は周りの人に少し頭を下げてからものすごいスピードでこちらに歩いてきた


「わ、!」


ぎゅぅっと力づよく抱きしめられて体が少し宙に浮く


「わ、わ、浮いてる!ちょ、浮いてる!」

「🌸、会いたかった」


泣いているのか泣きそうなのか耳元に降ってきた声は少し震えていて


「聖臣泣いてる?なかなか帰って来れなくてごめんね、私も会いたかった」


肩が少し冷たくなっていくのがわかる

泣かせちゃったと思い私より遥かに大きい彼の背中を撫でる


宙に浮いていた体を地面に戻され聖臣と顔を見合わせる


「そんなに泣いてるとこ初めて見た、笑」

「誰だってこんなことされたら泣くだろ」

「えへへ、ごめんね」


両手を恋人繋ぎされ鼻先をくっつけられる


「聖臣ー、なにしてんのってえ!!🌸ちゃん!!」

「えっ、古森くん久しぶりー」

「飲み会ー…は行かないね、おけー」


聖臣の泣いてる顔を見てハッとする古森くん

飲み会の約束してたのかー申し訳ないなぁ


「飲み会行きたかったら行ってきて大丈夫だよ」

「元々行く気無かったし」

🌸と居たいし、なんて呟く聖臣可愛い


家に帰ろうと思って恋人繋ぎされていた両手を離してキャリーを持とうとする


「だめ、離さないで」

「えー、キャリーバックひけないよ笑」

「…荷物俺が持つ」

「ありがとー」


歩き始めた時、古森くん達が見えたので会釈しておいた

うわぁよく見たら全員バレー選手じゃん

メンツ豪華ー……


「なに誰見てるんだよ」

「え?メンツ豪華だなぁって思ってただけー」

「あっそ」


他の人を見てたもんだから拗ねちゃった聖臣


「ごめんごめん、聖臣しか見てないよ」

「知ってる」


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