テラーノベル
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夜がまた、何事もなかったように静かに訪れた。
暗い部屋。
点けていない電気。
鳴らないスマホ。
(また来るかな、ってちょっとだけ思ったけど)
それすら叶わないくらい、私は価値のない人間だ。
誰にも必要とされてない。
好きな人にも、もう届かない。
(……もう、いいや)
この世界に居場所なんてない。
誰かに会いたくて、話をしたくて、名前を呼ばれたくて――
でも、その「誰か」は、きっと私じゃなくても良くて。
私じゃ、ダメだったんだ。
(……また、あの時みたいにすれば……)
目に入ったのは、コンセントのコード。
手が勝手に動いた。
コードを首に巻く。
ただ、それだけのこと。
痛みも恐怖も、もう感じなかった。
(これで……やっと、全部終わる)
意識が、ゆっくり遠のいていく。
息が、詰まっていく感覚。
――ごめん、出水先輩。
でも、もう笑えないんだ。
優しくされると苦しいの。
私が壊れる。
最後に、視界の端に見えたのは
枕元に転がった、いくつかのキャラメル。出水先輩からもらったキャラメル。
涙で、滲んで、ぼやけて、
色も、形も、もうよくわからなかった。
(……出水先輩、ずっとずっとだいすきです)
心の中で、誰にも届かない言葉を呟いて、
ナマエの意識は、そこでぷつりと――
暗闇の中に、沈んでいった。
ーー
ついにいってしまいました
本当は16話あたりで死ぬつもりでしたがいろいろ書いちゃいました
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