痛みを伴う玩具をやっと抜いて貰い‥ハァハァと肩で息をする‥
身体に力が入らない。
グッタリと横になっていると、小川さんの手によってうつぶせの体勢にさせられ‥
「藍、お尻突き出して‥出来るだろ?」
‥震えながら、言う通りの姿勢をする。
「いい感じに開いてる‥やらしいね」
小川さんの興奮する声が聞こえる。さっきまで苛まれていた部分を指で開き、感触を楽しんでいるかのようだ‥
そして‥
「‥うん、傷はついてないね。ごめん藍‥気持ちよくしてやるから」
少しして‥トロリと冷たい感触に身体が反応する。ローションを手に取りそれを塗りつけているんだと理解した時には、
指が内部に侵入してきた‥
ローションの滑りもあり、痛みは感じない。ゆっくりとした動きで、内部を優しく掻き回していく。
その動きに合わせ、小川さんが双璧にも優しくキスを散らす。
ぐちゅ‥。指が出し入れするたびに、卑猥な音がして‥徐々にまた快感の波が押し寄せてくるのを感じた‥
「あっ、ふっ、んん‥」
痛みがなくなったことにより、さらに快感が身体全身に広がり、それだけに意識を持っていかれてしまう‥
「らん、気持ちいい?腰‥揺れてるね」
小川さんの手が触れて欲しいところになかなか届かないもどかしさから‥堪らず腰を揺らしてしまう。
気持ちよくなることしか考えられなくなる‥
快感に貪欲になっていく‥ああ‥なんて滑稽なんだろうか‥
あんなに嫌がっていたのに‥身体は求めてる‥
熱を解放したくて‥
小川さんが欲しくて‥
なのに‥心はずっと彼を思い出す‥。
俺を好きだと言ってくれた‥
優しく頭を撫でてくれた‥
でも、もう戻れない‥
彼の‥祐希さんの元には帰れない‥
こんな俺は‥もう許されないだろう。
涙が‥ボロボロと零れ落ちる。
「藍‥泣いてるの?ごめん‥まだ痛い?」
後ろから優しく、気遣うような声をかけられる。
こんな‥手錠と首輪を付けて‥無理矢理されているのに‥
小川さんの声は‥優しかった。後ろから優しく抱きしめられるのがわかる‥
そうだ‥
何故気付かなかったのか‥
寂しいといつも寄り添っていたが‥
寂しがっていたのは‥
小川さんの方だった‥。
俺がいないとダメだなって言ってたくせに‥
いつも いつも 寂しそうな‥泣きそうな顔をしていたのは‥
俺じゃない‥
小川さんだった‥。
“藍が寂しいと思わないように“って‥
どこにも行かないようにしてた‥
何があっても、いつも俺を優先してくれていた‥。
祐希さんの事で泣いていた俺を知っているから‥
泣かないようにといつも‥そばにいてくれた‥
何故か今になって思い出す‥
“俺の事‥好き?“
何度も聞かれて‥
何度もはぐらかしてしまった‥
‥答えられなかった‥
そのたびに悲しい顔をしていたのに‥
気付かないふりをしていた‥
小川さんを追い詰めたのは‥
他の誰でもない‥俺自身だったんだ‥
そのことにやっと気付く‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥
「とも‥」
はじめて自分からその名を呼んでみる。
「ん?どうした?」
「かお‥見たい‥後ろはいや‥」
そう呟くと‥内部に入っていた指を引き抜き、俺の身体を仰向けへと向かせる。
震えていた身体もいつの間にか‥止まっていることに気付く。
こんな状況なのに‥気持ちは妙に落ち着いていた。
そして、目の前の小川さんを見つめる‥。
こんなに一緒にいたのに‥気付かなかった‥
「らん‥はじめて名前、自分から呼んでくれたね」
そう話す小川さんの表情は、とても嬉しそうで‥
“好きだよ“
“愛してる“
何度も呟きながら、キスをし‥俺の両足を開くと、自身の身体を沈める。
さっきの愛撫ですっかり感じさせられていた部分は、小川さんの指をすんなりと飲み込んでいくのがわかる。
「やばいね‥らんのここ‥あったかい‥指、溶けそう」
耳元でそう囁かれ‥小川さんの吐息を感じる。
内部を弄る指の動きが激しくなると‥強い快感が押し寄せ、声が漏れる‥。
抑えきれない。
「らん‥もう‥限界‥」
指を抜かれ、今度は、熱い‥小川さん自身を入口に押し付けられる。
そして‥ゆっくりと俺の内部に侵入する‥
「きもちいい‥止まんない‥」
言葉通り俺の中におさまると‥一気に動きが加速する。
小川さんが動くたびに俺も連動し、連結部分の卑猥な音が部屋中に響き渡る‥
「やっ、激し‥まって‥」
強烈な快感に襲われ、無我夢中で目の前の小川さんにしがみつこうとするが、手錠のせいでうまく出来ない‥。
「とも‥ギュッてして‥」
言葉と共に両足を腰に絡めた。もっと深く感じられるように‥
「らん‥」
そんな俺に気付いて、小川さんが抱きしめる。強く強く抱きしめられ‥激しく揺さぶられ‥
「やっ、も‥ダメ‥」
全身が震え、自身の腹部に白濁が飛び散る‥
頭が真っ白になる感覚‥。
「いっぱい出たじゃん、気持ちよかった?」
小川さんに問われるが、呼吸が乱れ、うまく話せない‥。
「もっと気持ちよくしてあげる‥」
そう言うと‥いま、果てたばかりの俺のモノを掴み、淫らな刺激を与える‥
「やっ、まっ‥て、ダメ‥」
弄る手を止めようとしたが‥乱暴に揺すられ、仰け反ってしまう‥
「らん‥かわいい‥俺のものだよね‥」
胸にキスをしながら、時折噛まれ‥痛みと快感が混ざりあい‥もう何も分からなくなる‥
「たくさん印つけるから‥俺のだって」
熱に浮かされたような小川さんの声を微かに聞きながら、また俺自身も熱が高まるのを感じる‥
「やっだ‥あっ、い‥いく‥いく」
開いていた足が小刻みに痙攣する。
「きもちいいね、こんなに潮吹いて‥」
びっしょりと濡れる腹部を小川さんが撫でながら‥身体を密着させる。
もう、限界が近いのだろう。
息遣いが荒くなり、俺の身体の最奥へと突き進んでくる感覚‥
そして、一番奥に小川さんの熱が解き放たれるのを感じる‥。
段々と意識が遠ざかる中‥
「らん‥愛してる‥」
最後まで小川さんがそう言っていた気がした‥。
ごめん‥
ごめんね‥‥
愛してるって言えなかった‥
貴方がくれた愛の分だけ‥
愛してると言われた数だけ‥
貴方を愛せたら良かったのに‥。
貴方を愛してる俺でいられたら良かったのに‥
もしもそうなれたら‥
こんなにも悲しまなくてよかったのかな‥
もしもそうなれたら‥‥‥‥‥‥‥‥
コメント
4件
智くんの気持ちも藍くんの気持ちも解るからこそ見ていて辛いし、切ないです~😭そしてなんやかんや快楽に弱い藍くんも健在で素晴らしいです☺️素直な藍くん大好物です!次回も楽しみにしてます!
コメント失礼します☺️ 小川さんと藍くんの関係がだいぶ複雑になっていてこれから先小川さんとはどうなっていくのかなと思ってしまいました後、藍くんと祐希さんとはどんな感じになるかなと思いました♪ 次回のお話も楽しみに待ってます😊 頑張ってください!