テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1 優佳の会社・オフィスフロア
高橋「晴馬、お前は本当に役に立たねえなぁ……!」
上司である高橋の前に立たされている晴馬。「貴崎晴馬」の名前を画面に表示。
同僚たち、遠巻きにコソコソと話し、にやついている。
晴馬、無表情のまま、冷静な態度。
高橋「お前が担当していた取引先から、またクレームだよ! お前は、俺に、どれだけ迷惑をかければ、気が済むんだ!?」
晴馬「高橋課長、その取引先はあなたから引き継いだばかりです。俺はまだ何もしていません。クレームが入ったのなら、課長の仕事の進め方に問題があったのでは?」
高橋「はぁ!? 俺の仕事にケチつけてんじゃねえ! そうやって責任逃れか? 今はお前の担当なんだから、こっちのせいにすんじゃねえよ! 使えねえゴミがいっちょ前に口答えす、ん、な!」
晴馬、高橋を無言でにらむ。
高橋「あんま調子に乗んなよ。お前はうちの会社の社長――貴崎優佳社長の婿さまだから、うちの部署で面倒見てるだけ。縁故採用のヒモ野郎なんだからよ」
高橋と晴馬、睨み合って一触触発の空気。
高橋、手で晴馬を追い払う動作。
高橋「わかったらさっさと席に戻れ。仕事の邪魔だ」
晴馬、自分のデスクに戻る。
遠くから高橋と茂木の会話が聞こえてくる。
茂木「課長、今日も絶好調っすね~!」
高橋「おう! 対応めんどくて、ずっと放置してた取引先、晴馬に押しつけて正解だったわぁ〜。クレーム神回避~!」
態度の悪い同僚の小林、晴馬のもとにやってくる。
小林「お~い、貴崎。橋田製作所って町工場、お前の担当だったよな?」
晴馬「そうだ。……また問題か?」
小林「今、地上げ屋が来てるらしくて、社長が電話かけてきたぞ。助けてくれってさ。いやいや、知らねえよって話。うちが弱小の町工場ごときを助けるわけねーのに」
小林、薄ら笑い。
晴馬、バッと椅子から立ち上がり、オフィスを出ていく。
小林「あ、おい!」
2 路上(昼)
路上を歩いていく晴馬の前に、黒い車が止まる。
各車の中から、璃乃を筆頭に善界家の従者が現れる。
璃乃「晴馬さま」
晴馬、立ち止まって、璃乃たちを見る。
璃乃「貴崎家に恩義があることは理解しております。ですが、あなたさまほどの御方が、現在のような劣悪な環境に身を置くことはやはり良くないと感じます」
璃乃、一呼吸おいて言う。
璃乃「あなたさまは――この社会のすべてを支配する善界家のご子息なのですから」
晴馬「この生き方は俺が決めた。口出しは必要ない」
晴馬、そのまま歩いていってしまう。
璃乃、晴馬の背中を見送る。
璃乃「晴馬さま……」
3 町工場(昼)
土下座している橋田。
八道、手下の酒井・三川を率いて、橋田を見下ろしている。
橋田「どうか穏便に……穏便にお願いいたします!」
八道「なら、さっさと立ち退いてくれや。社長さんよ」
八道、橋田の首根っこをつかみあげ、殴ろうとする。
晴馬、八道の背後から現れ、八道の振り上げた拳の手をつかむ。
晴馬「俺の担当先に手を出すな」
1,160
眠狂四郎
1,483
207
4,285
コメント
1件
第1話すごく引き込まれました!最初はただのいじめられサラリーマンかと思ったら、実は社会の支配者・善界家の御曹司…!?隠された正体と、土下座してる橋田さんを助けるために拳をつかむシーン、かっこよすぎて心臓バクバクしました🥀高橋課長たちのクズさもリアルでムカつくけど、それが晴馬さんの強さを引き立ててる。続きが気になりすぎます!