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ー創世ー
扉の先は、真っ白で何も無い世界だった。
?「(MZD。お前がこの世界を彩るんだ。たった一つの、お前だけの世界を作るために。)」
MZD「…僕だけの、世界…」
僕は少し怖かった。
僕のような者が世界を作って良いのかということと、
僕の姿のこと。
いつかバレると分かっていても、
過去を隠すために姿を魔法で変えることにした。
僕はパチンと指を鳴らし、
姿を一瞬にして変えた。
青いふわふわの帽子、
それは前髪を隠すため。
黄色いレンズのサングラス、
それは僕の青い瞳を隠すため。
上が水色で、下の方に行くに連れて黒色にグラデーションされた、
僕には長すぎた長袖の服。
でもそれは、今の僕の魔法じゃ治せないあの傷を隠すため。
そして、青緑色のマフラーは……
…なんでだろう。全て意味もなく服装を変えたわけでは無いのに、
マフラーだけは、何も言えない。
…いつか思い出せるかな。
?「(…姿を変えましたか。その服装、凄く似合っていますね。)」
MZD「…ハテナ、その口調、」
?「(ふふっ、いつか貴方も、思い出す時が来ますよ。だからそれまでは、何も考えないでください。)」
MZD「…そっか。じゃ、僕…いや、俺は、今使える限りの魔法で、音と色の溢れた、どの世界よりも幸せな世界を、作るとしようかな、!!」
俺は自分の思うままに世界を創造した。
自然が溢れてて、たくさんの人がいて、
でもその中には人じゃ無い者も居て…
例えどんな人であっても、みんなが幸せになれる世界。
MZD「うさぎさんも猫さんも、俺の魔法で変えてやんよ!」
パチンと俺はうさぎと猫に向かって指を鳴らす。
そして1度目を閉じまた開く。
そうすれば目の前には、
うさぎ耳のミミと、猫耳のニャミが、
驚いた顔をして俺を見ているから。
MZD「ようこそ、ポップンワールドへ!!創世記念として、みんなでポップンパーティーでもしようぜ!持ち物は、お前らだけの最高の曲を持ってきてくれよな!!」
ミミ「突然すぎない?!でも、なんだか楽しそうじゃん!」
ニャミ「最高の曲か〜そうだ!ミミ、一緒に考えようよ!」
ミミ「あり!そうしよ!!」
猫耳少年「…ポップンワールド、お兄ちゃんの作った世界って、なんか不思議だね。」
兎耳少年「でも、すっごく楽しそう!!」
MZD「喜んでくれたようでなによりだな!!さぁ、まだ1日は始まったばかりだ!!盛り上げていこーぜ!!!」
俺は初めて、こんなに楽しい気持ちになれた気がした。
楽しくなるには、
自分自身も、少しずつ変わっていく必要があったのかもな…
やっと、分かった気がするよ。
世界との関わり方を。
自分自身との向き合い方を。
fin.