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『最低で最悪の失恋。』
あの人は、優しくて残酷だ。
邪魔でも突き放せないあの人の優しい性格が、却って私を傷付ける。
受け入れないなら突き放して。諦めさせて。
こんな汚れた私。保ちたくなんてないんだから。
あの人はあの子に夢中だから、こんな私の気持ちに気付かない。
気付こうともしない。あの人の視界に、私は入っていない。
あの子と同じ土俵にすら立てていない。
そんな私に、勝てる要素はひとつも無い。
出会わなければよかったものを、
でも、頑張れば会える距離に居たから、頑張ってみたくなっちゃったの。
その時は知らなかった。あの人があの子に恋してたなんて、
知っていたらこんな事しなかった。
あの子は鈍感だから、あの人の気持ちに気付いてない。
そんな王道鈍感ヒロイン。王子様を待つだけの存在になんて、
“負けたくなかった!”。あの子から相談を受けた時。心臓が締め付けられる様な、
そんな感覚に襲われたの。私の気も知らないで、「あの人から好かれてるかも」
なんて。
『ふざけないでよ!!』
『あの人が何年間アンタに恋してたと思ってんの?。
そんな事にも長い間気付かないで、優しいあの人の努力踏み躙って、
なんでアンタなんかが選ばれんのよ!』
暴れだしそうなモノを抑えて、我慢して。必死にもがいて、無理だと知ってるのに、
アイツなんかに負けたくなくて、一滴も無いような希望を手繰り寄せて!
あぁ、無様。ホントに無様。
もう。とっくに終わっていたモノを……