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#BL
kaede🍁
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おその★
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💜🥺🥺🥺🥺🥺
うわ、深澤の「ちゃんと恋してる顔だ」って台詞、沁みました……。自分たちはそうなれなかったからこそ、阿部と目黒には同じ轍を踏ませたくないっていう切実さが伝わってきて。恋愛が長くなると家族みたいになるって感覚、わかる人にはわかるから余計に響きます。めめの裏での努力も含めて、この関係の重みを深澤が代弁してくれた回だったなあ。
今日の来客は一人だった。
インターホンが鳴り、阿部が玄関を開ける。
「お邪魔しまーす。」
「ふっか。」
深澤はコンビニの袋をぶら下げながら笑った。
「差し入れ。」
「ありがとう。」
二人はリビングでコーヒーを飲みながら、他愛ない話をしていた。
「今日はめめ仕事?」
「うん。」
阿部は頷く。
「朝から映画の撮影って言ってた。」
「……映画、ね。」
深澤は少しだけ複雑そうな表情を浮かべた。
「実はさ。」
「その映画の他に。」
「めめ、本当はドラマにも出る予定だったんだよ。」
阿部の手が止まる。
「え?」
「事務所も監督も、もっと仕事を増やしたかった。」
「でも。」
深澤は缶コーヒーを見つめたまま続ける。
「断ってた。」
「……。」
阿部は言葉を失う。
「それだけじゃない。」
「前倒しにできる仕事は全部前倒しにしてる。」
「今は毎日めちゃくちゃ忙しいだろ?」
「うん……。」
「少しでも家にいられる時間を作るために頑張ってる。」
阿部は静かに俯いた。
(そんなことまで……。)
目黒は何も言わなかった。
「仕事が忙しい」としか言わなかった。
自分のために仕事を詰め込み、自分との時間を作ろうとしてくれていたなんて、知らなかった。
胸が苦しくなる。
「……俺のせいだ。」
思わず漏れた言葉に、深澤はすぐ首を振る。
「違うよ、めめが自分で決めたことだから。」
阿部は唇を噛む。
申し訳ない。
そんな気持ちは消えない。
でも同時に、その想いを否定したくもなかった。
目黒が自分を大切に思って選んだことを、「そんなことしなくていい」と切り捨てるのも違う気がした。
「……難しいな。」
小さく笑うしかなかった。
深澤もつられて笑う。
「恋愛ってそういうもんだよ。」
少し沈黙が流れる。
深澤は缶コーヒーを一口飲み、ふっと息を吐いた。
「あべちゃんさ。」
「うん?」
「俺、お前だから話す。」
いつもの冗談っぽい口調ではなかった。
「俺と照。」
「付き合ってるって言っただろ?」
「うん。」
「この前は『隠すのが上手』なんて言ったけど。」
深澤は苦笑する。
「あれ、半分嘘。」
「え?」
「上手なんじゃない。」
「長すぎたんだよ。」
静かな声だった。
「付き合ってもう何年も経つとさ。」
「恋人っていうより、家族みたいになっちゃって。」
深澤は少し笑いながらも、どこか寂しそうだった。
「何年も体を重ねてないし、キスもしてない。」
阿部は驚いたものの、何も言わずに耳を傾ける。
「別に嫌いになったわけじゃない。」
「一緒にいるのは落ち着く。」
「仕事も息は合う。」
「でも。」
「気付いたら。」
「恋人なのか、メンバーなのか。」
「もう自分でも分からなくなってた。」
部屋が静かになる。
深澤は窓の外を見つめながら続けた。
「だからさ。」
「めめがお前を見る目とか。」
「お前がめめを信じてる顔とか。」
「見てると少し羨ましい。」
少し照れくさそうに笑う。
「俺も、まだちゃんと恋人したいんなんだなって思う。」
阿部は何も返せなかった。
「もちろん。」
「照は、今でも大切な存在だよ。」
「それは変わらない。」
「でも。」
「恋人だからって安心しきると。」
「いつの間にか、お互い気持ちを言葉にしなくなる。」
「触れなくても平気になる。」
「そうすると、気付いた時には境界線が分からなくなる。」
深澤は阿部の方へ向き直った。
「だから。」
「お前たちには。」
「俺みたいには、なってほしくない。」
「好きなら好きって言え。」
「会いたいなら会いたいって言え。」
「ちゃんと手をつないで。」
「ちゃんと抱きしめて。」
「今しかできないことを、ちゃんと大事にしろ。」
阿部は静かに頷いた。
「……うん。」
「めめにも。」
「ちゃんと伝える。」
深澤は満足そうに笑う。
「それでいい。」
そのとき玄関の電子錠が開く音がした。
「ただいま。」
いつもより少しだけ早い、目黒の声だった。
阿部は思わず立ち上がる。
その姿を見て、深澤は小さく笑う。
「ほら。」
「その顔。」
「ちゃんと恋してる顔だ。」
照れた阿部は「もう、ふっか」と笑いながら、玄関へ目黒を迎えに向かった。