テラーノベル
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カーテンの隙間から差し込む朝日が、寝室の床に長い光の筋を描いていた。しのぶが意識を浮上させた時、最初に感じたのは、身体の芯に残る奇妙な「重み」と、内側から押し広げられるような鈍い熱だった。昨夜の記憶が濁流のように脳内に流れ込み、彼女の顔は一瞬で耳の付け根まで真っ赤に染まる。
「……っ、この、不潔……な、男は……!」
恐る恐る視線を落とせば、案の定、童磨はまだ自分と繋がったまま、満足げな寝顔で彼女を抱き枕のようにして眠っていた。それも、しのぶが動けないように腕と脚でがっしりとホールドされている。
「童磨さん……起きてください、童磨さん! いつまで繋がっているつもりですか!」
しのぶが彼の肩を掴んで揺さぶると、童磨は「んん……」と声を漏らし、ゆっくりと瞼を持ち上げた。金色の瞳がとろりと微睡み、目の前のしのぶを捉える。
「あ、おはよう、しのぶちゃん……。今日も世界一可愛いね……」
「おはよう、ではありません! 早く離してください、離せと言っているんです!」
しのぶが必死に抵抗して腰を浮かせようとするが、それがかえって結合部を刺激し、朝の過敏な身体に火花のような快楽を走らせる。
「あ……っ、ん、ぅ……!」
「あはは、しのぶちゃんの方から動くなんて、朝から元気だね。……あ、本当だ。繋がったまま寝ちゃったんだね、僕たち。なんだか、本当の意味で一つになれたみたいで嬉しいな」
童磨は全く悪びれる様子もなく、むしろ愛おしそうにしのぶの腰を引き寄せ、再び密着させた。朝特有の、抑えの効かない彼の昂ぶりが、ダイレクトにしのぶの体内に伝わってくる。
「……冗談ではありません。シャワーを浴びたいんです。腰が、痛くて……っ」
「いいよ、じゃあシャワー室までこのまま運んであげる。繋がったままなら、お湯の中でもずっと一緒だね」
「何を馬鹿なことを……! 離せと言っているでしょう!」
しのぶの怒声(という名の、甘く掠れた叫び)がシェアハウスに響き渡る。結局、その後一時間以上、彼女が解放されることはなかった。
ようやく二人がリビングに現れたのは、太陽がすっかり高く昇った頃だった。
髪を湿らせ、不機嫌そうに紅茶を啜るしのぶの横で、童磨は鼻歌を歌いながら、昨夜の残り物のタルトを嬉しそうに口に運んでいる。
「次は、朝食を食べてから二回戦かな?」
「二度と、繋がったまま寝るなんて許しませんからね」
そう言いながらも、しのぶは自分の隣で無防備に笑うこの男に、どうしても底知れない愛着を感じてしまう自分を認めざるを得なかった。戦場ではない、ただの「日常」という名の甘い地獄が、今日もこのシェアハウスで続いていく。
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れもんてぃ🍋
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