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一般人・幼なじみ・学生設定
丈「俺さ彼女できてん!」
純白の雪が降る帰り道から音が全て奪われた。
こんなに静かだと私の
好き
という気持ちも丈くんに聴こえてしましそう。
丈「でな!今日告白したんやけど」
丈「なんて返されたと思う?笑」
雑音の中丈くんの嬉しそうな声だけが私の頭の中に響き渡る。
ミルクのように甘い声で
丈「聞いとる?」
そんな声で話しかけんといて、
私は丈くんの顔を見れなかった
顔を見たら涙が溢れてきそうやったから。
空を見上げて私は呟いた
「よかったやん、笑」
言葉にしたら吹っ切れられると思っていた。
でもこの白い雪でも私の黒い心は消せなかった。
「クリスマスイブに会っててええの?」
丈「大丈夫!彼女は明日会う予定やから!」
クリスマスなんてなければいつも通りの
なんにも変わらない夜やのに
丈「この曲!好きって言いよったよな!」
私の好きな曲。クリスマスの曲。
「覚えてたんや、笑」
丈「当たり前やろ?笑」
なんて言うから鼓動がうるさくて早く収めたかった。
「きもちわる、笑」
丈「はぁ〜?!」
丈「あ!覚えとる?」
丈「去年は2人でマフラー買いに行ったよな!」
「懐かしいね、笑」
あの思い出も全てスノードームみたいに
閉じ込められたらどれだけいいか
丈「じゃあ!またな!」
神様。
丈くんがずっとそばに居てくれますように。
そう丈くんがいなくなって無音になった空に
願いを語った。
クリスマスの日
今日も雪が降った。雪は手に乗るなり溶ける。
触れることの出来ないもの。
昔からずっと一緒だった丈くんは
私の知らない時間を過ごしている。
凍える身体の力を抜き震えを少しだけ治す
でも無意識のうちにまた身体を強ばる
去年は丈くんとマフラーでぬくぬくできたのに
彼女なんて作らなければ
こんな真っ白な世界にいると私が
汚れているように感じてしまう
クリスマスはいつも丈くん家に泊まっていたこともあり、
この静寂の音が嫌で今夜は眠れないだろう
1人でベンチにかけてふと思う。
丈くんと2人でいた時が煌めきだとして
目を閉じると望んでもいないのに思い出す
この降り積もる雪は丈くんとみたかったな、
純白の雪が降る
「積もるなら積もってや汚なるだけやから」
そんなことを思った私は今どんな顔しとる?
ほんとクリスマスなんてなければ
いつも通りのなんにも変わらない夜やのに
今日も私の好きな曲が流れている
聴くだけで鼓動が高鳴る私は病気ですか?
私は無意識か意識的がスノードームを買った
毎年夜を泳ぐように過ごしたあの瞬間を
このスノードームみたいに閉じ込められたら
来年は丈くんと過ごせますように。
見えない星に願いを込めて音がなくなった夜に
end…