少女レイ 想像小説
「うゎぁぁ!ねぇこれ見て!めっちゃ可愛いんだけど!」
「そうだね」
「反応薄~ これさ買ってオソロにしない?」
「え?オソロ..?」
「お揃いのこと!」
「私と..?嫌じゃないの」
「嫌だったら言ってないよ~!」
「じゃあこれ買お!これで私たちは ” 一生親友 “ だからね!」
「約束!」
一学期が始まって1週間
ずっと1人だった私に話し掛けてくれてから
趣味が一緒だと知ったり
一緒に弁当を食べたり
友達と自然になっていた
1ヶ月経った頃
あの子に連れられショッピングモールに行くことになった
2学期が始まった
久しぶりにあの子に会えるとわくわくしながら教室に入ると
1人でいるあの子が目に入る
他のクラスメイトはあの子を避けている
あの子の机には
花瓶が1つ
クラスメイトはあの子を避けている
私はあの子に近づく
「ねぇ..大丈夫…?」
「ぁ..、 、 はは..ぅん…。」
あの子は嘘を付いた
あの笑顔は嘘
でも
あの花瓶を置いたのも
クラスメイトに無視しろと言ったのも
私なんだけど
だってあの子が悪いんだよ
私以外の子と仲良くするから
私だけ見ててよ
「あの..これ落としましたよ」
クラスメイトに訪ねるあの子
「….」
ごみを見るような目で睨むクラスメイト
ねぇ
辛いでしょ
苦しいでしょ
私に頼りなよ
私しか味方は居ないんだよ
これでやっと
あの子が私に振り向いてくれる
ある水曜日
委員会終わりに家に帰った
「ただいま..」
「ねぇ..!あの子がずっと委員会もないのに帰ってこないんだって..」
「え?」
私に興味もないお母さんが帰るなり私に告げた
お母さんは私を心配するような目で
どこなの
どこに居るの
ねぇ
ねぇねぇ
ねぇ
っ
あの子の声が微かに聞こえた
「ねぇ!どこいるの!」
声を頼りに探していると
踏切にあの子がいた
「ねぇ..帰ろ…?」
「ごめん..私..もう耐えられないんだ..」
苦笑いする君
「やめて..辞めてよねぇ?」
「ごめん..。ごめんなさい…」
「私ね..全部知ってるんだ……」
「え..?」
「__が花瓶置いたことも、皆に指示したことも」
「全部__が仕向けたんでしょ?」
「え..ぁっ違っ..」
「最初はドッキリかと思ってた」
「だけどいつまで経っても皆私を無視する」
「悪い悪夢かと思ったよ…?」
「何回寝ても 何回起きても…… 無視された」
「まだ皆と一緒に遊びたいし 勉強したかったよ」
「だけど..もう 無理なんだよっ..」
あの子にはビー玉のように綺麗な粒が流れていた
「ごめ..ん..」
「もう遅いよ……」
「1番仲良くなれたと思ったのになぁ..」
「お願いだから..っ 帰ってきてよ…!」
「私ね死んでも__のこと ” 一生の親友 “ って思ってるからね..!」
海風に揺らる君
「やめて..」
「じゃあね」
カンカンカンカン
踏切の音が鳴り響く
「帰ってきて..!」
「__。元気でね」
鳴り止まない警報音
「__ちゃん!!」
君の白い肌
不揃いのスカート
千切れるお揃いのキーホルダー
「ぅあっ__ちゃん..! __! __! 」
「やめて..私を置いてかないで..」
夏に似合わぬ悲鳴
教室の窓からは青い空
カンカンと踏切音が響く
最後に見た君は
私を指差し
微笑みながら泣いていた
コメント
3件
初コメ 失礼 します !! もう 天才 すか ?! めっちゃ 好み です !! 💓
初見です!主さん小説書くのうますぎません!?内容とか好きすぎてすごく面白かったです!これから応援してます!!