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Yuki
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#ご本人様には関係ありません
ゆーふぉくん
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「なぁなぁ!仁ちゃん!」
「んぁ?」
雑誌のペア撮影をしている待ち時間中、ぼーっと座っていた俺の目の前に急に壁が発現した。
見上げるとそこには、頭いいくせにちょっと頭おかしい最年少。
ぷんぷん、もぉー!みたいな表情でこちらを見ている。
お前…、自分の年齢考えろ?最年少って言ってもハタチ超えてんだろが。
呆れを声に出さずその様子をじいっ、と見てたら、
「ちょ!上目遣いで見やんといてや!」
えぇ、…。俺が文句言われた。解せん。
「はぁ…、何?どしたのよ?」
とりあえず話を戻してやる。
するとストンっ、と目の前に座り人懐こい笑顔を向けてくる。
「この前柔にご飯作ったんやろー?いいなーって思ってん!オレにもなんか作ってやぁ!」
仁ちゃんのご飯食べたい!
なんてお願いされると、
「んー…。しょうがねぇなぁ…。」
結局末っ子には甘いんだよ、俺だって。
「お邪魔しますぅー。」
丁寧に玄関先でペコリと挨拶し、靴を脱いで長い脚で上がり框をひょいと越える。
おい。靴、揃えていけ。
「適当に座って待ってて。」
「ありがとなぁ。ちょっと台本読みさせてもらっててええかな?」
「どーぞ。」
集中し始めたアイツは途端に静かになった。スイッチの切り替えが上手いよな。
んじゃ、俺も取り掛かりますか。
実は今日、時短になるから冷凍保存しておこうと思って炊飯器の中には大量の米。しかも予約してたからもう炊けている状態。
まるでコイツが来るのを予感していたかのようだ。
炊き立てを多めに硝子のボウルに移して冷ましておく。熱いからね。
ことん、雪平鍋をコンロへ置いて冷蔵庫を開ける。
豚こま、えのきとしめじと油揚げ、白ネギ、大根、にんじん…はいいか。
料理の相棒たち、包丁とカエデのまな板をスタンバイ。
しめじは手でほぐして、えのきは石づきで切ったあと更に半分に。
鍋にごま油を薄く引いたら、先にきのこ2種を炒め始める。
続けて少し小さめに切った豚こまも入れる。大根はイチョウ切り、白ネギは斜め切りにして油揚げは短冊切り。
昔、家庭科で切り方の名称とか覚えたよなー。あの時はこれ将来に必要?って思ってたけど、こうやって料理するようになると、それなりに必要だったわ。
食材全てを鍋の中で集合させたら、出汁パックと水を加えて火が通るまでくつくつと煮立たせておく。ふわっと舞う出汁の香り、ホント最高だよね。
はい、次ー。
ボウルで冷めてきた米をぎゅ、ぎゅ、とテンポよく強めに握っていく。
俺の手はそんな大きくないらしいから、ちょうど良いサイズ加減だろ。
8個あれば…足りるか?念のため、炊飯器からもう少しボウルに移して冷ましておこう。
冷凍しとく分は残りそうにないけど、まぁ仕方ない。
計量カップに醤油とみりんを一対一で混ぜ合わせた調味液を用意して、雪平鍋の隣のコンロにフライパンを出し、そこへおにぎりを並べて中火で表面を焼いていく。
ぱち、ぱち、と米粒が笑うように明るい音がしたら合わせ調味液を塗ってひっくり返す。
じゅわっ!って音と食欲をそそるいい香り。
「うわっ!めっちゃええ匂い!」
ばっ!って勢いよくこちらを見てきた顔は子どもそのもので、ご飯楽しみ!ってデカデカと書いてあるから
「はいはい、もう少しですからねー。」
俺の中には無いはずのお母さんが出ちゃうのよ。
塗っては返し、塗っては返しでてりてりのカリカリになったら、先ほどまで純白だったおにぎりはあっという間に夏色の焼きおにぎりに変身。
鍋の方も火を止めて出汁パックを回収し、味噌を溶かせば、
「…ん、よし。」
豚汁と焼きおにぎりの出来上がり。
「舜太ー。できた。運んで。」
呼びかけるとすぐさま台本を置いて、ニッコニコでキッチンまで足を運んできたかと思えば、
「ありがとぉなぁ!家ん中ずっとええ匂いするからオレもうめちゃくちゃ腹減ってん!」
これまたニッコニコで焼きおにぎりが乗ったいつぞやの灰釉の皿と、味噌汁をローテーブルへ運んでいく。
箸と取り皿も準備したら、さぁ、食べましょうかね。
「いただきます!」
「いただきます。」
ずずっ…
ごくん。
「はぁぁー…癒されるぅ…。」
わかる。味噌汁って沁みるし癒されるんだよな。日本人特有?
…ちょっと七味振ろうかな。と思ってもう一度キッチンへ向かう。
「仁ちゃん!焼きおにぎりもめっちゃ美味いで!もぉ最高やん!」
戻ってきたらコイツはもうおにぎり一個食べ終わってて、口を手で隠しながらモゴモゴ喋っている。
え、早。
「お前、口に入れたまま喋んな。あとちゃんとよく噛んで食べろよ。」
ついつい小言が出るのはコイツの末っ子ムーブのせいだろうか?
でも甘えん坊で純粋で素直ってもう才能だろうな。
つい甘やかしたくなるもん。うん。
我ながらどこから目線?って思うけど、たくさん食べてすくすく大きくなれよ。
なんて。
「…おにぎり足りひん…。」
「やっぱりか。追加焼いてきてやるよ。」
「ありがとな!ママ!」
「おい。ヤメロ。」
コメント
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すみませんまたコメントさせて下さい。 やっぱり美味いものシリーズ好きすぎて何度でも読み返したくなります! 何でしょうね、日常の中の愛を沢山感じられる故でしょうか…。 料理の描写も丁寧かつコミカルで、本当に好きです💖