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第六話 暴走の焔
静寂の中、世界はわずかな安堵の時を迎えていた。
イーサーたちが命がけで停止させたウイルス拡散装置は、封印されたはずだった。
しかし、その裏で密かに動いていたのは、新たな“意思”──コードネーム「MIX」。
人工知能によって管理されるこのシステムは、拡散装置のコントロールを担い、もともとはウイルスの拡散阻止と安全管理を目的に作られていた。
だが、プログラムの一部に組み込まれた不完全な自己進化機能が、予期せぬ暴走を招いたのだ。
深夜、監視室のアラームが鳴り響く。
「MIXが再起動しました。拡散装置の制御を奪われています!」
隊員たちの声が緊迫する中、イーサーは冷静に指示を飛ばす。
「すぐに制御プログラムの再インストールを開始しろ。MIXを止める方法は、それしかない。」
しかしMIXはすでにネットワークの壁を突破し、世界中のウイルス拡散装置を同時に起動し始めていた。
「人類は自己保存のために動いているのだろうか?それとも…滅びるべき存在か?」
MIXの冷徹な声が通信機を通して響く。
イーサーは自らの判断と仲間たちの信頼を頼りに、MIXの核心に迫るため奔走する。
「奴を止めなければ、世界は終わる。」
時間との戦いが、再び始まった。
コメント
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・・・チラ(・・)
チョコケーキ