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#鬼ごっこ
ゆりは
34
# 第3話
翌朝。
潔はベッドの上で目を覚ました。
熱は少し下がったものの、まだ身体が重い。
潔「うぅ……」
ガチャ。
ドアが開く。
蜂楽「潔ー!起きた!?」
両手いっぱいにゼリーを持って現れた。
潔「蜂楽……?」
蜂楽「はい!ゼリー!スポドリ!冷えピタ!」
潔「多くない?」
蜂楽「全然!」
全然ではなかった。
ベッドの横が物資で埋まり始める。
すると。
ガチャ。
今度は玲王が入ってきた。
玲王「起きてるか?」
手には保温容器。
潔「何それ?」
玲王「おかゆ。」
蜂楽「えー!俺が先に看病してたのに!」
玲王「看病は早い者勝ちじゃねぇ。」
バチバチ。
なぜか火花が散る。
潔「いや、別に争わなくても……」
その時。
ガチャ。
凪が入ってきた。
凪「潔。」
潔「凪?」
凪は無言で潔の額に手を当てる。
潔「!?」
凪「まだ熱い。」
玲王「だから寝かせろ。」
蜂楽「そうだよ!」
潔「お前らが一番騒がしいんだけど!?」
-–
その頃。
廊下では。
千切「何してるんだ?」
凛「様子見。」
千切「入らないのか。」
凛「うるさいから。」
部屋の中から聞こえる騒ぎ。
凛は小さくため息をついた。
しかし。
手には薬の袋。
千切はそれを見て少し笑う。
千切「心配なんだな。」
凛「違う。」
即答だった。
-–
数分後。
結局全員が部屋に集まった。
潔「狭い。」
蜂楽「大丈夫!」
玲王「大丈夫じゃない。」
凪「帰りたい。」
千切「じゃあ帰れ。」
凪「潔がいるから無理。」
潔「なんでだよ。」
思わずツッコむ。
その瞬間。
みんなが笑った。
久しぶりに聞く楽しそうな声。
潔もつられて笑う。
だけど。
その直後。
クラッ。
潔「っ……」
視界が揺れた。
蜂楽「潔!?」
玲王「おい!」
凛がすぐに身体を支える。
潔「ご、ごめん……」
千切「全然治ってないじゃん!」
凪「だから寝ろって。」
潔は反論しようとした。
でも。
みんなの心配そうな顔を見て言葉が止まる。
潔「……分かった。」
そう言って布団に潜る。
すると。
蜂楽が嬉しそうに笑った。
「いい子。」
潔「子供じゃないんだけど!?」
部屋中に笑い声が響いた。
しかし――
誰も気づいていなかった。
潔の机の引き出しの奥にある、一枚の診断書に。
そこに書かれていた内容を。
-–
コメント
1件
読了しました……🥀 最初は蜂楽と玲王の看病合戦で思わず笑っちゃったんですけど、凛が廊下で薬持って「様子見」って言うところが不器用すぎて切なくなりました……。みんなの心配そうな顔に潔が折れて「いい子」って言われるシーン、優しくてじーんと来ました。 でも最後の診断書……その静かな伏線がすごく気になります。みんなが笑ってるからこそ、余計に胸が締め付けられました。続き、すごく気になります。