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いつも通り授業を終えて下校していた私は、突然空を見上げて立ち止まったのです。そこには見たこともないくらい大きく光り輝く流れ星がありました。とても神秘的で綺麗だったのでしばらく見惚れていたのですが、ハッとしてすぐに願い事を唱え始めます。『どうか私の想いが届きますように』と強く願った瞬間、流れ星はまるで私に応えてくれているかのように一層輝きを増していきました。あまりの眩しさに目を瞑ってしまいそうになる中、私はしっかりと願い事を最後まで唱えることができました。すると―――
「……え?」
気が付くと目の前にあったはずの大きな流れ星はなくなっており、代わりに見たことのない美しい景色が広がっていたのです。そこはどこまで続いているのか分からない程広く果てしない草原で、青々と生い茂る草花が風に揺られてサラサラと音を鳴らしていました。不思議と恐怖心は無く、むしろ心地良い気分です。遠くの方を見ると巨大な大木がありました。その木の周りだけはなぜか光が溢れておりとても幻想的な雰囲気に包まれています。まるでお伽話に出てくる魔法の杖のように見えます。私は吸い込まれるようにフラリとその光の中に入って行きました。するとそこには見慣れない服を着た男性が立っておりこちらを見て微笑んでいるではありませんか!その人は私に向かって手招きをしこう言いました。「君の名前は?」と。そこで目が覚めてしまいました。不思議な事に先程の光景は鮮明に覚えているのです。あそこに行けば私の悩みが全て解決するような気がします。早速行ってみましょう!! 「……」
おかしいですね、いくら歩いてもあの場所に着く気配が無いどころか同じ所をグルグル回っているような感じがしてなりません。それに空腹感もありますし喉も乾いてきました。これはどう考えても異常事態でしょう。仕方ありませんね、一旦引き返すとしましょう。
しばらく歩いているうちに森らしき場所に辿り着きました。ここならばきっと食べ物もあるはずです。
ガサガサ……バキィッ!!! しまった!!何か踏んづけてしまったようです。一体なんでしょうか?少し嫌な予感がしながら足元を確認してみると案の定骨が落ちていたのです。これはまずい事になりました。このままでは私が死体遺棄犯になってしまいます。とりあえずここに放置しておく訳にもいかないので埋めておきましよう幸いここは山の中なので深く掘れば問題無いはずです。それにしてもこんなところで頭蓋骨に遭遇するとは思いませんでしたね。どうせならもっと綺麗な女性のものに出会いたかったものです。しかしここで落ち込んでいても仕方ありませんし気を取り直して探索を続けるとしましょうか。しばらく進むとまた同じような道が続いていたので今度は慎重に歩いてみる事にしたのです。するとやはり同じように足下に違和感を感じました。今度こそ骨じゃないといいんですけどねぇ〜と思いながら確認してみると今回は紙切れが置いてありました。私はそれを拾い上げ内容を確認することにしたのです。そこにはこう書かれていました。
『おめでとうございます!あなたはこの遺跡の最初の発見者となりました。この遺跡は現在調査中のため、立ち入り禁止となっております。そのためここから出るには私達の指示に従って頂きたいと思います』
えっ!?どういうことですか?どうしてこんなところに書かれている文字を読む事ができるのでしょう?そもそもここは古代遺跡なのに現代の日本語が書かれているなんておかしいですよ