正月からこっち、腰が抜けるくらい翔太と寝たから、しばらく禁欲しようと俺はサウナに一人で来ていた。
大体可愛すぎるんだよ。 翔太ってやつは。
いくら愛しても、愛し切れない。
自分の中にこれほど貪欲に人を愛する心があるなんて、思いもしなかった。
白い肌がピンク色に染まって、喘いでいる時も。
上目遣いになって、ひかる、と呼んでくれる時も。
スタジオでこっそり、こっちを見て目配せする時も。
どの瞬間も切り取って、俺の中に閉じ込めておきたい。
💛「あ。勃ってる……」
個室サウナでよかった。
俺は、禁欲するはずが欲まみれになっていることに気づき、一人頬を赤く染めた。
家に帰り着くと、ベッドで寝ている問題の彼女。
何の約束もしていなくても、ふらっと現れる。猫みたいなやつだと、付き合い始めてからずっと思っているけど、その捕まえ方もなかなかにコツが要る。
一度何気なく佐久間可愛い、と言ったら3日間口をきいてくれなかった。何度謝ったか数え切れないし、別れも覚悟したけど、4日後に突然家に来て、照にとって可愛いのは本当に佐久間?と玄関先で泣きそうな顔で聞かれた時は愛しさが爆発して心臓が止まるかと思った。 以降、失言には厳重に気を付けている。
翔太は自信満々なようで、意外とそうでもなくて、たくさん言葉を欲しがるし、言い過ぎると疑うしで塩梅が難しい。それでも俺は翔太からは離れられない。
💛「翔太、来てたの」
俺が隣りに座って、ベッドが沈んだ。翔太はうーんっ、と伸びをした。
💛「って、裸じゃん」
💙「全裸で寝るの健康にいいんだって。さっきシャワー浴びたし」
確かに風呂上がりのシャンプーの匂いが鼻腔をくすぐる。翔太はまだ眠そうにこっちを見ている。あくびが、日向の猫みたいで思わずこちらの顔が緩んだ。
💛「翔太…」
触ろうとして、撥ねつけられる。
💙「今日はしない日」
💛「なんでだよ」
💙「数えてみたんだよねー、最近何回してるか。照、ちょっと最近しすぎじゃない?」
💛「だって翔」
💙「俺のせいにすんな」
そう言うと、背中を向けてさっさと二度寝に入る翔太。ここで強引にいく勇気が俺にはない。俺はベッドから離れて、腕立て伏せをしに行った。
つづく
コメント
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しょっぴー大好きなひーくん💛 まきぴよちゃんのお陰で最近このコンビにハマりつつある…笑
しょっぴー!! 可愛すぎてひーくんを困らせないで😱
踏みとどまれるの偉いなぁひーくん😂