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目を覚ますと、
僕は見た事の無い天井に視線を向けていた。
横の方を見ると父が椅子に座っており、
暗い表情でずっと俯いていた。
すると、
父「…離婚した」
と、父がボソボソとした声で呟いた。
その時、僕は唖然とした。
僕には妹がいた。
僕は妹の事が好きだった。
これを聞いたら皆、家族として…そう捉えるだろう。
けど僕は違かった。
1人の人間として、1人の女性として
妹の事が好きだった。好きで仕方が無かった。
妹は昔から愛嬌が良く、
誰にでも優しかったため
学校では女神と呼ばれていた程。
こんなにも大切だった妹と
離れ離れになってしまった。
正直、親の都合で離れ離れになるのは、
好きという気持ちなど関係無く辛い事だと思う。
僕の名前はチョン・ジョングク。
高校1年生。
僕には昔からの夢があり、
そのため、高校はとある芸術高校を選んだ。
僕の昔からの夢は’アイドル’だ。
あまり容姿には自信は無いが、
歌とダンスにはとても自信があった。
そんな僕も今日から登校をする。
アオハルの高校生活が始まる。
🐰「… (人見知り辛い)」
僕は昔から人見知りで、常に消極的なのだ。
僕が教室に座ると、
隣の席にいる男子が話しかけてきた。
🙎🏼「…よろしく!」
その男子は元気に挨拶をしてくれた。
だから僕も
🐰「…こちらこそよろしくお願いします!!」
と、朝あった出来事をかき消すように
明るく返事をした。
🙎🏼「敬語なんて堅苦しいよ!笑」
🙎🏼「タメで!な?」
🐰「あぁ…うん、よろしく…!」
しばらく話した後、先生が教室に入ってきた。
👩🏼🏫「今日からよろしくお願いします~!」
皆「よろしくお願いします~!」
クラスの皆は高校生なはずなのに、まるで
小学生のように明るく幼い声で挨拶をしていた。
🐰「(げ…何このワークの量…)」
芸術高校であっても5科目は無くならないの…?
やっと勉強をしなくていいと思っていた矢先、
配布されたのは大量のワーク達。
🐰「(初日からテンション下がるなぁ…)」
「(ていうか…芸術高校なら実技科目をやるべき…)」
ワークが配布された後、始まったのは
初日恒例の自己紹介。
皆が流暢に自己紹介をしている中、僕は…
🐰「(…好きな食べ物とかで良いのかな)」
と、こんな事をずーっと考えていたら、
すぐに僕の番が来た。
教卓の前に立って、皆と少しずつ目を合わせる。
息を飲み、勇気を振り絞って自己紹介をし始めた。
🐰「えっと…チョンジョングクです」
「アイドルになりたくてこの高校に入学しました」
「あ!えっと…食べること好きです…!」
「よろしくお願いします…!!!」
パチパチ!!
聞こえて来たのは教室に鳴り響く拍手。
🙎🏼「グク、お前アイドルになりたいんだ!」
「かっけぇなぁ!」
「お前ならなれるよ!絶対!な!」
🐰「ありがとう…//」
🙎🏼「照れるなよ〜笑」
🐰「というか…グクって?」
🙎🏼「あ〜お前のあだ名!笑」
「ジョングクだと長いからグクって呼ぶね笑」
🐰「あだ名かぁ…!✨」
🙎🏼「お前、可愛いな笑」
🐰「…え?」
‘可愛い’だなんて初めて言われた。
アイドルを目指していたから、その時はまるで
僕にファンが出来たみたいで何だかドキドキした。
🙎🏼「グク〜一緒に帰ろ〜ぜ!」
🐰「いいよ〜!」
僕達は1日でとても仲良くなった。
毎日一緒に帰るようになり、
気付けばもう半年を迎えた。
Next.