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「あり……がとぅ」

たどたどしくお礼を言った俺を、新人はほほ笑みながら見つめ続ける。

「大和、俺ばっか見てないで、ちゃんと資料を読み込め」

「わかりました、頑張ります」

あえて名前を言ってやり、資料を読むように促したら、新人は素直にそれに従ってくれた。

(コイツにかまって通常業務が滞ってしまう前に、なんとかしなければ!)

今後、目の前から視線を注がれても、絶対に反応してやるもんかという意地で、目の前の仕事に集中したら、お昼の時報が鳴るまでに、やっつけることができた。

デスクの上を手際よく片し、最上階にある社食に行こうと腰をあげた瞬間だった。

「島田さん、お電話です。外線2番でとってください!」

「わかりました、ありがとうございます」

椅子に腰をおろし、電話をとろうと手を伸ばしたら。

「島田さんに、面会したいお客様がお見えです!」

「ゲッ、ブッキングかよ……」

タイミングの悪さに顔を歪ませ、俺に声をかけた職員に待ってもらえるように返事をしようと顔を向けると、目の前に颯爽と新人が現れた。

「僕がお客様の相手をしておきますので、その間に電話してください。行ってきます!」

俺が返事をする前に、足早に部署を出て行く新人の背中を見送る。今回はマジで助かってしまった。

「ぼんやりしてる場合じゃない、電話電話!」

保留中になってる電話に慌てて出て、お客様と仕事の話に花を咲かせる。新人がうまいこと来客の相手をしていることを祈りつつ、電話での仕事をこなしたのだった。

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