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けちゃside
“僕、あの人のこと好きになっちゃったかも…”
け『やばいよ、ちぐ…どうしよう…』
ち『落ち着いて、けちゃ!まだ運命の相手とは限らないし!!』
け『うぅ…』
きっと気のせいだよね…
あの人がもし運命の相手だったら、僕はあの人を殺さなくちゃいけない
助けてくれたあの人にそんなことはしたくない
キーンコーンカーンコーン
ちぐ『あ、やば!!チャイムなったよ、けちゃ!とりあえず、教室行こ!!』
け『う、うん!』
校庭中にチャイムの音が響く
ハッとして時計を見ると時間がギリギリに迫っていた
この気持ちは気のせいだ
そう思いながらちぐと一緒に教室へ向かった
まぜたside
高校の入学式
ダルいななんて思いながら、一人でクラス表を見に行く
外はうざったいくらいの晴れでため息が出る
ま『あった、えーと…俺のクラスは…』
?『…わ!!』
ま『うぉっ!?…って、ぷり、あっきぃ…』
いきなりの声にびっくりする
声のする方を向くとニヤニヤしながら楽しそうにしている幼なじみ3人が立っていた
あき『まぜち、おはよ!!』
ぷり『おは〜』
あと『おはよ』
ま『お前らなぁ…!!てか、あっといるなら2人を止めてくれよ…』
あと『んー、楽しそうだったから?』
ま『理由になってねぇ…』
俺とあっきぃ、ぷりっつ、あっとは小さい頃から一緒だ
知らない人よりこいつらといた方が楽で息しやすい
あと『まぜ、何組?』
ま『んー、2組』
あき『俺と一緒じゃん!!』
ぷり『俺とあっとは1組やな!』
ま『まじか、あっきぃとかぁ…』
あき『なんでよ、まぜち!!!』
ま『嘘だって、ごめん笑』
そんな会話をしていると、目の前に小さい男2人組が走って行くのが見えた
青色にピンク色
ついついその2人に目奪われる
?『早く教室行こ!』
?『うん!…って、ぅわっ!?』
あ、コケた
案外目立っていたらしく、周りからの視線がそいつに突き刺さる
あき『まぜちー?』
ぷり『はよ、いこーや!』
ま『あ、うん』
可哀想なんて思いながら、みんなの後を追いかけた
いや、追いかけようとした
ま『…ごめん、先行ってて』
俺は何故か2人のことが気になってしまい、気がつけば声をかけていた
ま『…あの、大丈夫?』
?『あ、えと…ありがとうございます』
ま『立てるか?』
?『は、はい…』
手を差し出すと、お互いに目線が合う
よく見ると整った可愛い顔に桜色の髪、ぷにぷにしてそうなほっぺに薄いピンク色の唇
ま(…かわい)
そう思って見つめていると、そいつが話しかける
?『あの、えっと…』
ま『あぁ、俺はまぜた!お前は?』
け『けちゃです、こっちは幼なじみの…』
ち『ちぐさです!』
ま『ちぐさにけちゃか、よろしく!』
怪我がなくて良かったとそう言ってけちゃの頭を撫でる
顔が赤いのは気のせいか?なんて思いながら、俺は2人と別れた
ま『…けちゃ、か…かわいーじゃん…』
そう呟いて、思わずニヤニヤしてしまう
けちゃとまた会えることを信じて俺は自分のクラスに向かった
コメント
1件
表現の仕方(表し方)がとても上手で、参考になります!