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「 すき。付き合ってほしい。 」
新学期が始まって、2年生になり、新しいクラスメイト、新しい人たち。
初めて話す人に、告白をされた。
名札には”一ノ瀬愛”と書いてある。
まだ新学期で、始まったばかりだし、話したこともないから、断るしかない状況。
「 ごめんなさい。まだ全然仲良くないし、好きでもないんで 」
彼女は悲しい顔もせずに、口を開いた。
「 じゃあさ、試しに付き合ってみようよ 」
「 試し? 」
「 そう。試し 」
少女漫画や恋愛小説を読んでない僕には、試しと言うのがこんなに重いのを知らなかった。
試しなら、傷つかない。そう思い込んでいた。
それから僕たちは、みんなとは全く違う恋が始まった。
付き合うにあたって、二人で約束を決めた。
一つ目、記念日じゃなくても、デートは沢山すること。
二つ目、カップルとして、お互いのお願い事は聞くこと。お互いお願いは三つ。
三つ目、
「 9月1日には、絶対に別れること 」
あまりにも唐突で言葉を失った。
「 なんで? 」
そう聞いても彼女は、なんとなく。と笑って話を終わらした。
その笑顔の裏には、なぜか切ないような、そんな気がした。
その時の僕は、深く考えようとはしなかった。
怖かったのかもしれない。
好 評 だ っ た ら 、 続 き だ し ま す ><