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今日は体育がある日です。授業内容はいわゆる体力測定的なやつで遠投に腹筋、反復横跳びに長座体前屈、立ち幅跳びに50メートル走…。そして翌週はみんなが嫌いなシャトルランがある。
私は人間の成人男性御歳30になるオジサンだが学生時代にやってたこの体力測定に今の体が耐えられるか心底怪しい…。全て怖いが郡抜いて怖いのは長座体前屈と立ち幅跳びだ。理由は単純腰を壊す確率が高すぎる。次点で怖いのは遠投で肩を痛める可能性しかない。オジサンにこういう事はやらせちゃいけないが今の俺はこの学校での子供なのでやらざるをおえない。魔王様治癒魔法の中にぎっくり腰を治せる魔法とか脱臼を治す魔法とかあったら教えてください。今日すぐにそれ使うんで……。なんて言っててもそんな都合のいい魔法があるわけないので諦めて運動着に着替えて校庭にと向かう。
……当たり前と言えばそうだが、俺の今いる学校は魔物専門の学校だった。だから飛び抜けた身体能力を持つ輩しかいないのを忘れていた。
例えば遠投ではオーガ族の子が余裕で50メートルを超えている。しかも恐ろしいのが曲線を描いての50メートルではなく直線どストレートで50メートルを超えてるのだ。投擲だけでほかの魔物倒せそうだしこのメンツでやるドッチボールは怖いから参加したくない。
他にも立ち幅跳びでは獣人のラビ族がぶっ飛んで記録がいい。3メートルとか出してくれてこれでも飛んだ本人的には納得いってないらしいので、運動神経がいい子が飛んだら4メートルとか行くのかもしれない。はぁ…何なんだこれは……。
すごく嫌だが遠投で俺の番まで回ってきてしまった。決められた円の中なら助走をつけていいとの事なので少し助走をつけて投げてみる。オーガ族のように直線で飛ばせないのでセオリー通り曲線を描くようにして投げる。結果は50手前くらいの結果でつまらない感じになった。オジサンとなった自分でもこのくらいは出来るようで少し嬉しさもあるがやはりそれ以上に反動による全身の痛みコレばかりは歳に勝てない……。
少しだけ先生に断り入れて休ませてもらおう。
「ふぅ……。体の節々が痛すぎる。」
「ふーむサトルもそうでも無いのか。」
「今年30になるオッサンにしては結構行けてると思ういますけどね…………って、なんで魔王様がこんなとこいるんですか!?」
「心配だから見に来たに決まってるだろ!?」
「過保護にも程がありますよ本当に…。」
「それにしても”まだ”30になるくらいなのにもう老化が始まってるのか。」
「長寿な魔王様とは生きる世界が違うんですよ。だから体も早い段階で劣ってくるんです。」
「じゃあ少しだけ手伝ってやろうか?」
「体力測定で手伝うは不正じゃないんです?」
「身体能力の強化ではなくさっきサトル言ってたじゃん。『体の節々が痛すぎる』って。」
「まぁ、言いましたけど……。」
「だから少しの間そう言ったデバフを受けなくなると言うか超回復してあと引かないようにしてあげようかなって。」
「あー、それは助かるかもしれないです。歳重ねて怪我とかの治りが悪いんでね。」
「ただ超回復と言ってもそれを過信して思いっきりはっちゃけたらダメだぞ?怪我は怪我だから痛いし本来自然治癒とかで治るものを強制的に治してるようなもんだからそこにも身体に負荷が掛かってる。あくまで一時的に楽にするというか緩和するだけでずっとその状態ではないというのを頭の片隅に入れておいてね!」
「何度でも言いますけど私成人男性なんですよ?己の限界なんて分かりますしどのくらいが危険ラインなのか逆にどこまでなら今の身体でそんな負荷が掛からないのかそこまで察しが着きます。」
「なら良かった!それじゃあ残りの競技もやって来るといいぞ!」
「えぇ程々に頑張ってきます!」
その後調子に乗ってしっかり腰を痛め数日悶絶してたサトルであった。
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