テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
・
⚠️捏造
このお部屋の更新久しぶりですね
─────────────────────
[回想]
shk「なぁ、兄ちゃん」
kn「どうした?」
shk「空が綺麗だな」
kn「あぁ、そうだな。…どうした?」
shk「………かッ」
kn「母さんと父さんは居ない。」
shk「っ…」
kn「何回言ったら分かるんだよ、いい加減その口から母さんだなんて言うな。いいか?」
shk「…ごめん、」
俺は知っている。
俺ときんときが本物の兄弟じゃないことくらい、知ってる。
きんときの瞳は透き通るほど綺麗な紺青色。
対して俺は緑色。
好きな物も仕草も声も何もかも違う。
母さんと父さんは俺ときんときを残して家を出ていった。まだ小さかったにしろその記憶は鮮明に残っている。
机の上に置かれた少ない小銭とボロボロの服。家を出ていく時の2人の表情と、きんときが涙を必死にこらえてる顔も鮮明に。
あれもこれも、全部俺のせいなんだ。分かってる。だから、、、
──────────────
だから、、、
パァァンッ……
shk「っかはッ…、」
意識が朦朧とするなか、最期に聞こえたのは大好きだった俺の兄の声。
kn「シャークん、待ってて、俺が絶対助けるから」
なぁ、きんとき。俺はここだよ。
なんで、なんで…
なんで、気づいてくれないの…、?
髪が伸びたから…?
身なりが変わったから?
兄ちゃん…、だろ、?
なんで、。
shk「に…、ちゃ、…っ、」
kn「…ん、まだ息の根があるのか。」
パァァンッ…
兄ちゃんは最後の最後まで俺に気が付かなかった。
─────────────────
目が覚めると謎の列車に乗っていた。
車掌さんいわく「花龍列車」と言うらしい。
乗客は俺以外に車掌さんを含めて5人。
金髪の男。
眼帯の男。
翡翠の耳飾りをつけた男。
そして
色眼鏡の男。
時を進める中で、この列車が死後の世界だということを知った。
そんな馬鹿な話があるかと思ったが、俺はあの時死んだ。だから信じるしかなかった。
そして、この世界には12の駅が存在し、順に巡るのだという。「未蓮の花」を昇華させるために。
神無月駅に着いた頃、俺たち5人の関係性は最初よりは心を開くようになったと思う。そこで待っていたのが裁きを受けること。
俺は色眼鏡の男に呼び出された。
kn「お前、兄とかいないか?」
shk「いやまあ兄みたいなもんだよ磋牙が」
kn「磋牙が兄みたいなもん?」
shk「磋牙が兄」
kn「あーそうなのか」
kn「俺には生き別れの弟がいて」
kn「磋牙にいるのも その弟を探すためだったんだが」
shk「えぇ?そうなの?」
kn「ここまで登り詰めて」
kn「結局どこにいるか分からなかったから弟が」
shk「で、撲殺されて死んだの?」
shk「わかる前に」
kn「いやまあ分かったんだが」
kn「それがお前だと思ったんだが」
shk「そうだったんだw」
ようやく、ようやく気づいてくれた。
俺は知らないふりをする。
もし、言えるなら。
あの時きんときが殺したのが俺だよって言えたらどれだけ楽になれるだろう。
楽に…。
このことは言わないでおこうと思う。
12の駅を全て回り終えた時、俺ら5人はきっと一緒に未蓮の花を昇華させる。真実を打ち明けるのはその時でいい。今は、今は“兄弟”なんて肩書き捨てて、“仲間”としてこの旅を楽しみたい。
来世では
もっと平和に兄ちゃんと暮らせたらいいな
─────────────────────
こういうシチュで書いて欲しいとかあれば是非…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!