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ふぁ!?なんでそんなに語彙力が凄いんだ? なんかもうやばすぎて言葉に出ないわ☆
最後のまた天気雨でっていうのが 好きなんですけど() 本当に言葉のセンスがありすぎて やばい好きとしてか言えない (語彙力消失) 詩的な表現っていうのかな、 綺麗にその状況を表しててめっちゃ良い 今回も神作でした。あざした!!
ひらりひらりと
空の花弁が世界を濡らす
「狐の嫁入りやね」
降りた踏切の前で君は優しく微笑んだ
ここが何処かも分からないくらい白黒だった世界に突然差された青。
目の前には明るい光が形となってこちらを見つめる
「大丈夫か、?」
不安そうに見つめる君だけが色彩を纏っていて
其の美しさと言えば
夜空に浮かぶ星屑なんて比べ物にならないくらいだ
差し出された手を掴むと優しく笑って
「暖かいな」って。
君の長い髪は色の無い世界に
筆のように色付けてゆく
笑った君は
この世で1番素敵だった
【この世界で初めて生きたいと思えた】
君にそう、初めて伝えた時だっただろうか
凄く驚いていたのを覚えている
「ほんま?」
ぎゅっ、と握られた手は震えていて
【君がいるから生きていける】
そう言ってそっと握り返した
何とも言えない君の顔がどうも嫌で
【俺、もう寝るね】
【今日もちゃんと好きだった】
其の後の言葉なんか耳に入れず
部屋を後にしてしまった。
ーーーーーー
ある時、凄く綺麗な青年に出会った。
彼の目は凄く深くて
柔らかい色をしていた。
大好きな、大好きな彼に似ていた。
なのに何故か、
暗い、浮かない表情をしていて
「(助けたい)」
思い切り手を伸ばす
助けられる訳なんてなかった。
昔に俺は死んでいる。
そう、思っていたのに
【…あ、にき、?】
「っは、?」
君は俺を見つけて泣き出して
「大丈夫か、?」
訳も分からず宥めると
握られた手に温もりを感じて
「暖かいな」
俺と違って。
あぁ、そうだ
君に出会ったのは過去も今も
天気雨の日だったか。
そして
君とお別れをした日もそんな天気。
【やだ、ッ、あにき、あに”き”ッッ、!!】
泣いて縋る君を置いて
蒼空に魂を送り出す
今だって
踏切の前で俺は君に微笑む
「狐の嫁入りやね。」
「あぁ、もう、いかないと。」
いない俺を愛してくれてありがとう。
また次は
きっと幸せになれるかもね。
次もきっと、天気雨で。