ピピピピ・・・
「ん・・朝か。 今日から2年生だ!楽しみだな〜。」
莉犬くんは朝の準備を始めた。
「今日の持ち物は上履きと、パソコンと・・」
「よし!これでOK。」
朝ごはんに、フレンチトーストを用意して、急いで食べ始めた。
もう、フレンチトーストもあと一口で食べ終わる。その時、外から誰かに呼ばれたような気がしたんだけど気のせいかな?
「り・・ぬ」
やっぱり気のせいじゃなかった!るぅとくんが、外から呼んでるや!
「るぅとくん!ちょっと待ってて!」
「あ、急がなくていいよ〜」
ドタバタドタバタ
(この声は、莉犬には、聞こえてないのかな?じゃあ、言う意味ないのかな?)
「はぁ、はぁ、おはよう!」
「もお。息切れてるじゃないですか。急がなくて良いですよ!まだ時間はありますし。」
「ごめんごめん」
(やっぱり聞こえてなかったっぽい。どうやったら聞こえるようになるのかな?)
「・・るぅとくん?」
「・・・・・」
(こんなに考え込んじゃって。珍しいな。何を考えているんだろう?)
「るぅとくん!」
「あっ。ごめん。どうした?」
「いや、ずっとなにかの考え事してたから気になって・・・。」
「何考えてたの?」
「あ、いや・・・」
(考えてたことが莉犬のことなんて言えるわけないよね。)
「・・・?」
(何考えてるんだろ?2年生になってなにかやりたいことでもあるのかな?)
タッタッタッ
ん?誰かが走ってきてる。
この足音は・・・
「莉犬くん!るぅとくん!おはようございま〜す!」
「あっ!ちぐさくんおはよう。」
「おはよう。」
「立ち話って珍しいですね。」
ちぐさくんに指摘されて、二人は気付いた。
(確かに、立ち話なんて滅多にしないかも!)
(確かにしないな。バレないようにしないと!話そらそ。)
「今日の学食、何があるかな〜。」
「っていうか、今日新1年生を迎えるために早く行かなきゃいけない日じゃなかったっけ?」
「そうだった!」
「そうなんですね!」
「じゃあ、そろそろ行かなきゃだね。」
(話逸らせられてよかったぁ。)
「そうだね。行こ!」
(話逸らすなんてるぅとくんらしくないよね?)
「行きましょう!」
(なんかふたりともおかしくない?)
そして、莉犬くん、るぅとくん、ちぐさくんはそれぞれに違和感を持ちつつ歩き始めた。
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