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なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。姿を消したの????????なんで、お前は生まれ変わったの??????許さない。
「凪ちゃん。俺さ、最近背後から気配するんだよね」
カタカタ。というパソコンの音とセラ夫が書類をめくる音以外ほとんど聞こえない、静かな事務所の中でセラ夫はいう。
「は?ストーカー被害ですか?」
「多分違うんだよね〜。わからない」
気にしてないけど。とでもいうかのように、書類に目を通すセラ夫。嫌な予感がする。
「、、、今日は一緒に帰りましょうか」
「え〜?でも凪ちゃん忙しいでしょ?」
「そんなことより、お前の安全の方が大事だよ」
「きゃーイケメン」
棒読みすぎるだろ。
それにしても、ストーカーか、、、。
セラ夫の過去を知っている暗殺者かもしれない。なら、私がいても意味はないだろう。セラ夫だけの方がいいんだろうけど、もし、ストーカーだった場合、話は別になる。
相手は一般人だ。セラ夫も簡単に手は出せないだろう。となれば全て相手の思う壺だ。誰かいないよりかはマシだろう。
「凪ちゃん。俺は大丈夫だからね。自分の命くらい守れるよ」
「、、、命は、ね。そうでしょうけど」
セラ夫。もし、私たちが人質に取られたら、自分の命も考えずに助けに来るんでしょうね。
自分の命は守っていたとしても、自由も、精神も、全て彼なら捧げそうな気がする。わたしたちのためならば。
あなたは強い。けど、強すぎる。優しすぎる。
「凪ちゃん。寒いね」
「もう、冬に近いですしね」
なんて他愛のない会話をしながら帰宅している最中のことだった。
「、、何あれ」
「?」
セラ夫が急に止まった。
「なんで、いる、、の」
「セラ夫?何を見てるんですか、、?」
呆然とするセラ夫。私もそちらを見つめる。するとそこには。
「な、んで。Aresがいるの、、、?」
昔のセラ夫がいた。
赤く、燃え上がるような、鋭い瞳でこちらを見つめている。黒いフードと髪のせいで余計に瞳が強調されていた。
距離は近くはない。あれが、セラ夫の言っていた気配の正体、、、?
「セラ夫!!帰りましょう!!」
「!あ、うん」
その後、Aresのいた場所を見ると、にこりと含みのある笑みをして、消えていったのはセラ夫に言わない方がいいだろう。
セラ夫の手をひいて、私は家に送り届ける。それまでセラ夫はずっと、怯えていた__。
「ということで、セラ夫を単独行動させたくないんです」
ランドリーには奏斗とたらいがいた。
「いいよ、、。俺だけでも自分の安全くらい守れるよ?」
「バカですか?あんなに怯えていたくせに」
あまりにも、人を頼ることを知らなすぎる。もっと人を頼れ!!!!
「そうだね。でも僕らだけじゃ限界もあるよね、、」
みんな、ライバーの仕事も、本業の仕事も重なり、最近はランドリーにも四人集まるのは珍しくなってきているため、セラ夫と一緒にいるのは交代しても難しいだろう。
「先輩たちとか、後輩にも協力を仰ぐか。せらおと仲良い人といえば、、」
「できれば、ガタイがいい人とか戦闘経験のある人が好ましいですね」
「オリバーさん・長尾さん・るべくん・ロウくんの4人くらいじゃない?」
確かに。女性の方にこういうのを頼むのはダメだろうし、かといって、男性だからなんでもいいってわけでもないけれど、にじさんじとはすごいものだ。
190cmを超えるオリバーさん。祓魔師として戦闘経験のある長尾さん。ヒーローとしても活躍してるるべくん。ヒーローとしても、暗殺者としても活動してる小柳。素晴らしい。
「その四人ならセラ夫を任せられますね」
「ま、引き受けてくれるかどうかだけどね〜」
「奏斗、、、。先輩と後輩に頼むのは、ちょっと、、、」
「セラおがなんか危ない目に遭うよりかはマシだからな?」
「じゃあ、ロウくんとるべくんに連絡してくるね」
「私はオリバーさんにお願いしてみます」
「俺は長尾パイセンに聞いてみるわ〜」
と言って、私を含め、3人がスマホを持ち電話をかけてみる。
セラ夫はずっと、気まずいのか、下を向いていた。
「ロウくんにかけたらるべくんも一緒にいたみたいで、『全然いいですよ〜』って快く了承してくれてたよ。ついでに『セラさん安全に気をつけてくださいね』って言ってたよ。後輩に愛されてるね〜セラは」
「オリバーさんも心配してくれてましたよ。『セラフくん大丈夫かい?護衛は僕なんか良ければいいよ』って。にじさんじにはいい人しかいませんね」
「長尾パイセンも『ん?全然いいよ〜。他にも緊急事態とかなら時間とか構わず電話かけてくれよな〜、可愛い弟子の安全は俺が守る!』っつってたw優しい先輩だな」
にじさんじ。ってあったかい、、、。
「とりあえず、一ヶ月分の予定決めるか。この日は誰がいる〜とかね」
と言って、カレンダーを見ながら確認を進めていく。
3人とも行けなさそうな日は先輩たちか、後輩たちに聞いて埋めていく。
セラ夫はずっと、申し訳なさそうな顔で俯いていた。
「えーっと、お!セラフ!!お久しぶり〜」
「長尾さん。お久しぶりですね」
セラフと本社で出会い、一緒に帰るのが今日の予定!
他の3人は本業の方と、打ち合わせやらで一緒に帰れないらしいので、俺が一緒に帰ってやることになった!!
「す、すみません、、。せっかくのオフなのに、わざわざ、、」
そう、気まずそうに、申し訳なさそうに、謝るセラフ俺はなんとなくカチンときた。
「セラフ!!俺は、わざわざなんて思ってないからな?逆に、オフの日ってなんもしなくなるから結局飯とかも簡単なものになっちゃうんだけど、今日は一緒に帰る。っていう予定のおかげで外に出れたんだぜ!?なんならセラフを送り届けたら買い物行く予定〜。ただのスーパーだけどw」
「で、でも、、」
「でもも、謝罪もいらない!!そもそもな?俺は嫌だったら嫌!っていうタイプの人間だ。お前の安全を守るのは嫌じゃない!わかったか!」
「は、はい、、、」
俺が声を荒げるのは珍しいのか、セラフはおとなしくなった。
まぁ、ストーカーか、誰かわからない人の気配が背後からしてる上で、いつもより怯えてるのはわかる。
そして、頼るのが苦手なセラフのことだ。「大丈夫」とでも仲間に言ってたんだろう。大丈夫なわけないのにな。
「じゃ、帰るか」
「はい」
それからはいつも通りのセラフのような気がした。
人といることで安心してるのだろうか。
「セラフ。困ったら、いつでもいい。ど深夜でも、いつでもいい。だから、電話をかけろ。俺じゃなくても、同期だとか、後輩だとか、誰でもいいから。誰か頼れ。いいな?」
「、、、はい」
セラフはすぐに返事をしなかった。
家の扉が閉まる。
セラフが、安全でありますように。セラフが、人を頼れるようになりますように。
俺は祈る以外できないから。
「最近変な夢を見る、、?」
「うん」
今日は俺がセラおの送り迎えをする。いろいろ話していたらセラおがそんなことを言い出した。
「なんか、そこは、暗くて。前も見えないくらい。俺はただ、そこを彷徨ってる。そしたら、俺がいて、みんなに抱きしめられてんの。俺じゃない何かを、みんなは抱きしめてるの。そいつがこちらを見ようとして、夢は終わる。そんなのが続いてて」
「え、こわ。ホラゲやん!?」
少し、儚げに話すセラおは、怯えてるように見えた。
何かに怯えていた。
「ま、どうだっていi__」
「どうだっていいわけないやん」
「え」
驚いた表情でこちらを見るセラお。
「セラおの手。震えてる。怖いんやろ?」
「っ、、、」
否定しない、セラお。
「なぁ、セラお。今でも気配はある?」
返事を返さない、セラお。ただ、こちらを見つめてる。ただ、ただ。見つめてるだけ。
それからは、会話をしなかった。
そうしてるうちに、セラおの家についた。
「セラお。元気にな」
「うん」
そうして、俺らは別れた。
「おにーさん」
「ん?」
僕の目の前に現れたのは、小さな男の子。黒いマントをかぶっている、男の子。
そして、その声はやけにセラに似ていた。
「見つからないの。この人が」
そうして、男の子が差し出した写真には__セラがいた。
「何がしたい?お前は」
小さな男の子なのに、殺気を出してしまった。
「羨ましいの。生まれ変わったの。俺を残して」
今思えば、昔のセラはこんな口調だっただろうか?
身体と声と口調が組み合わさってないような、、、、。
「もうちょっとでできるんだ」
その一言で、僕は気が気じゃなかった。
僕は、セラの家に向かっていた。走っていた。
「セラ!」
僕は勢いよく、インターホンを鳴らしていた。
「何?奏斗」
セラは、いつも通りで、安心した。
「、、、なんでもない!」
いつもな、はず。いや、いつもだって信じたかっただけなんだ。
いつものセラの瞳と、少し異なっていたことを、僕は、指摘できなかった。
「セラ。バレバレだよ」
今日は星導とセラさんの送り迎えをする。
こう見えて俺らはヒーローだし、俺に限っては暗殺者でもある。
ほんとによほどのことがない限り、セラさんに危険はないと思う。そう考えると、俺らに頼んだ凪さんたちの判断は正しいと言える。
「ごめんね、わざわざ。お願いします」
俺はつい、変身しそうになった。
「はい、お願いします」
そんな俺を阻止したのは、隣にいた星導。左手でこちらを制止しているようだ。
違う。これは、”セラさん”じゃない。
こちらを制止してる星導も勘づいてるんだろう。でも、俺を止めた。
俺らは、セラさんを家に送り届けるのが仕事だ。目の前にいるセラさんがセラさんかどうかなんて、俺らにとっては関係ない。
でも、あんなに優しく微笑むセラさんが、こんなにも、怖いなんて。
それから俺は話さなかった。
星導とセラさんだけが会話をし、俺はただただ焦っていた。
「小柳くん。大丈夫です」
そう言った星導は、あまりにも頼もしかった。
セラさんの家の前まで来ると、星導は尋ねた。
「ダズガ先輩。生きるのって楽しいですか?」
最近セラ夫の様子がおかしい。
どこか、子供じみている。いつもは幼い感じだが、違う。知識がないような。子供。
お前は誰だ。と問い掛けたくなるほどに、おかしくて。
「凪ちゃん。じゃあね」
「えぇ、また明日」
笑っていない瞳が、今日も、私の脳内で飽和している。瞳にハイライトがないような。
今思えば、おかしかったのは、Aresの姿を見た時からだった。
あの時からだんだん、セラ夫がセラ夫じゃないように見える。人が変わっているように、、。
「お前は誰だ」
なんて言えなくて。もしも、セラ夫に入ってるのが、”Ares”だったなら。最悪だからだ。
「セラ夫。”Ares”はもういないから」
「こんばんわ。オリバーさん」
「あ、セラフ。久しぶり」
「お久しぶりですね。にじクイ以来ですね」
「そうだね。最近忙しくて食事にもいけなかったしね。じゃ、今日の僕の仕事は君を家に送り届けることだ」
「お願いします」
おかしい。とすぐに思った。
『エデン』という治安の悪い街で、過ごしてきた僕。景くんや、セラフたちとは違うが、それでもある程度戦闘経験もあるし、感情も読み取れるとは思っている。
セラフじゃないな、って意味もわからないことを思ってしまった。
「オリバーさんは、生まれ変わりって信じますか?」
そういきなりセラフが言った。
「うーん、僕?僕はね、信じてない」
「なんでですか?」
「結構根掘り葉掘りきくね。ま、いいけど。僕は教授だから、神様だとかはそこまで信じてない」
「へぇ」
セラフが言った。ターゲットを見つけたかのような瞳で僕を見つめながら。
「人間の命というものは、身体が動いているか。つまり身体として機能を成しているか。にあると思うんだ。だから生まれ変わりは信じない。人間に魂という曖昧な存在はない。って思ってるから」
「確かにオリバーさんの言ってることは正しいと思いますね」
「でもね、違うかもしれないんだ。なぜなら、今の技術では身体に魂があるかを確かめる手段がないだけだから。僕は生まれ変わりを信じていない。なぜなら、現在の技術で魂の存在を確かめることができないから」
「教授らしい、理由がはっきりとしてる意見ですね」
「そんなことを聞くセラフはどうなんだ?」
熾天使こと、別名・セラフ。
熾天使の名を持つ、セラフは何を信じているのだろうか。
光り輝くあの街。
俺を見下ろす赤き瞳は、ビルの間を通り抜けて、街のネオンと混じって俺に届いていた。
「どうする?」
そう交渉をしてきたあいつは、嘲笑っていたように見えた。
終電ギリギリに乗り込んだ、電車の窓には、あの頃夢見てた俺じゃなく、あいつがいた。
暗闇の中孤独寂しく彷徨っていた、一匹狼。
「いつか。大丈夫になるから」
なんて言葉。信じられなかったあの頃。
窓に映るあいつは、幽霊みたいに、透けていた。
自分が自分でなくなっていく感覚は、不思議にも嫌ではなかった。
それで、みんなが笑顔でいられるのなら。変な心配はかけたくないから。
それでも、涙が落ちてしまうのは、頬に涙が滴るのは、俺がみていたあの街がただ、眩しいから。
「なんで、”わかったの”」
「”生きる”って何?」
「”Ares”は俺だ」
「生まれ変わりがなければ、”あいつはいないから”」
俺を見つめる、あの瞳が俺は気に食わなかった。
笑顔な、あいつのことが。
感情を失うことに慣れていく中で、感情を取り戻しているあいつが、お前が。
不思議で仕方がない。気に食わない。
なんで、生まれ変わったんだ。
俺とお前は同一人物だろう?なのになんで、こんなにも違うんだ。
お前からみたら、俺は幽霊みたいなもんなのだろう、、、??
だから、話をした。
「俺と入れかわれ」
ただ、あいつが、幸せそうにしてるのが嫌だった。
俺はまだ、苦しんでいるというのに。
だから、あいつにも苦しんで欲しかった。
俺と同じように。
あいつだけ生まれ変わった。許せない。
俺と同じ苦しみを味わえよっ!!!
お前だけ、幸せになりやがって!!!
頬に何かが滴るのは、きっと、雨のせいだ。
雨が降り注ぐ中、俺はあいつの体で、家路に戻る。
俺は、生まれ変われたはずなのに、なぜか、胸が痛む。
あいつの仲間が俺に心配の声をかける。
それが、あまりにも優しい声で。
すごく嫌だった。
「なぁ、もういいから、変わってくれ」
俺はついそう言った。あいつに。
「君が入れかわれって言ったくせに」
そう、暗闇の中から現れた、あいつ。
「もういい。それに、この体はお前のものだろう。お前の仲間が心配していたぞ、帰ってやれ」
そう言った。
別にお前を憎んでないわけでない。お前の夢に出ることだってできる。どうだってなるんだ。
だから、譲ってやるよ。
もう、どうでもいい。勝手にやれ。
勝手に幸せになって、勝手に笑顔になってろ。
俺は苦しんでくるから。
お前の仲間が可哀想だからな。
俺が苦しめばいいだけだから。俺が苦しめばいいんだから。
ただ、それだけなんだ。
「やまない雨はないよ」
そうあいつがいうと同時に、俺は入れ替わった。
やまない雨がないのなら、今すぐにこの雨をやませてみせろよっ!!
「なんて言えないけれど」
それでもあいつは俺で、俺はあいつだ。
あいつも俺みたいな環境で、生き残ったのだ。
「羨ましい」
なんて何年ぶりに思っただろうか。
輝くほど眩しい背中を俺は見届けることができなかった。
「セラさん!ほっ、いつものセラさんに戻って安心です」
「ダズガ先輩。いつもの先輩で安心です。大丈夫ですか?」
「セラフ〜、何かあったら頼れよ。わかったか?」
「セラフくん、大丈夫だから。ここは安心な場所だから」
そう声をかけてくれた先輩・後輩たち。
「セラお。いつまでも元気なセラおでいてよな」
「セラ。大丈夫だから。何があっても僕らが守るから」
「セラ夫。もう苦しまなくていいんですよ。大丈夫です」
そう声をかけてくれた同期。
そんな人たちに俺は笑顔でこう返した。
「安心してよ!俺は俺だから!」
ってね。
Ares。お前は俺だ。俺はお前だ。
苦しまなくていい。ってことを俺が証明してやる。俺が、幸せを教えてあげるから。
いつか、姿を現して笑って見せてよ。