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中也side
中也は小鳥の囀りで目を覚ました。
(喉がいてぇ…)
「あ”ーぁ"ー、チッ!」
鏡を見ると、ものすごく目が腫れていた。
(しょうがない、多分、首領や姐さんが心配するだろうけど。)
中也は2回自分の頬を叩いた。
(気持ち入れ替えねぇと…)
「行ってきます…。」
中也は、太宰からの手紙を鞄に入れてから家を出た。
「中也ぁ!どうしたのじゃ!目が腫れておるぞ!大丈夫かえ?」
背の高い和装の女性が訊ねた。
「大丈夫ですよ、姐さん。」
姐さんと呼ばれた女性、紅葉は心配そうだった。
「首領殿、中也をあまり無理させないでほしい。」
首領と呼ばれた男性はポートマフィアの長、森鴎外だ。
「そうだね。中也君、無理はしないように。所で、太宰君がいなくなった今、幹部の席が空いているんだが、君に入ってもらうよ?」
「……はい。」
(今更ためらうこともない。ただ、太宰が戻ってくるかも、と少しの期待をしてしまった。)
「首領、太宰が今までやっていた仕事を俺にやらせてください。相棒だった俺にも責任があります。」
「そうだね、中也君にも責任はあるかもしれないけど、少しは私や紅葉君、ポートマフィアの仲間を頼ってもいいんだよ?」
「そうじゃ、中也が全て背負い込む必要はない。」
(あぁ、やっぱり…)
「はい。ありがとうございます。」
そうして中也は五大幹部の一人となった。