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小学4年生の夏
「翔斗君、悠月君、透君とかと遊ぶんやけど杏依ちゃんも来るー?」
柔らかい笑顔で私に話しかけてきた彼女の名は田村莉津。 ほぼ毎日一緒に遊ぶ彼女は、私の親友の様な存在だ。
「えーっ、どうしよっかなぁ」
「男子が4、5人ぐらいなんだけど、女子の人数が少なすぎるから予定無かったら来て欲しい!」
「分かった、とりあえず親に聞いてみるわ」
落ち着いたように返事をしたが、内心ドキドキで死にそうだった。
私は翔斗君の事が好きだ。 彼は優しくて、私のように特別仲の良い訳でもない人にも気軽に話しかけてくれる。 そんな素晴らしい性格の持ち主はやはりモテる。 たとえ、クラスが違う人だったとしても 。
そんな彼と遊べるのなら私は意地でも親の許可を貰う。
その日私は家に帰るまで頭が翔斗君の事でいっぱいだった。