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ドーンドーン
夜空に光る大きな一輪の花
俺は今大切な人を待っている
仕事で地元を離れ
今週やっとお盆休みに入り実家に 帰ることができた、ずっと遠距離だった彼女に会うことができるから心がずっと踊っている
「お待たせー」
彼女の声が聞こえた
そこには浴衣を来た、可愛らしい女性が
来た。俺はいつも通り可愛いと思って安心した。
「ゆずな、また身長伸びたか?」
「拓くん、毎回言ってるね」
「まぁな」
俺は、彼女の荷物を持ちもう片方の手で
彼女の手をしっかり握った。
まるでもう二度と離れないと心で決めたように。俺はこの盆休みを使い、人生を大きく変える決断をくださそうとしていた。
彼女はそのようなことに気づかず、金魚すくいに夢中になっていた。
「拓くん見て」
「すげぇとったな」
「昔からプロだからね 」
彼女は可愛い、しかし、繊細な作業がとても得意でよく裁縫をしてもらったもんだ。
そんなことを思い出してるうちにもう花火はフィナーレへと近いてきたのであった。
「ゆずな、あのな」
「どうしたの拓くん」
最後の花火が上がると共に俺は膝を着いた
「俺はお前のことが大切で、お前が居てくれて人生も楽しい。
だから俺と結婚してくれ。」
花火の破裂音と共に俺はプロポーズをした
「はい、喜んで」
周りの人は花火を見ていたが、一部の人は俺たちを見ていて。成功した時に写真を撮る人までいた。
「あの、良かったらこれを」
俺は見知らぬ男性から
1枚のチェキをもらった
「家で見てください」
俺と妻はきょとんとした顔で見合わせたが
ひとまず貰うことにした。
「おーい、拓ー」
同級生が来た
「相変わらずラブラブやね」
いじるように言ってきた
そしたら妻が
「結婚も決めちゃったしね」
同級生は目が飛び出るんじゃないかというほど驚いていたが、納得したように
「お前、ゆずさん泣かすなよー
泣かしたら許さんからな」
って言ってきた、それで俺は
「泣かせるわけないやろ」
って答えてみんな笑顔になった
そして妻がそろそろ帰ろうと目で訴えてきたから帰ることにした
家に向かう車の中で
「仕事どうしよう」
妻がつぶやく、俺は
「俺が部署移してもらおうか」
って提案したが、妻は
「いいよ、拓くんがしたくてしてるんでしょ、私はリモートもできるし私が移るよ」
と言ってくれた、俺は嬉しく我慢してた涙が出ていたが。当時の俺は気づいてなかったまぁ妻は気づいてたと思うが、あえて言ってなかったと思う。
そんな中妻の家に着き、チェキを確認した
そこには、その日の中で1番大きい花火と
そのまえでプロポーズをしている2人組が綺麗に撮られていた。まるで、ひとつの映画のワンシーンのように。
あれ以来、あの男性には会えていないが、
今でも家のリビングにはその時のチェキが大切に飾られている。