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「舘ぇ…。」
お互い明日の午前はオフだからと俺の家で夜食の片付け中。唐突にぎゅっと背後から急に抱き着いてきた恋人はどうやらちょっと呑み過ぎたようで、抱き着いてきた後もずっとふらふらと足元が覚束無い様子。ぐりぐりと背中に擦り寄ってくるのをそのままに、一旦俺は食器を拭くまでを目標とした。
「康二、今日呑み過ぎじゃない?このまま帰れる?」
「んー…無理ぃ。」
「…だよね。どうする?タクシー呼ぶ?泊まってく?」
「うん、今日は泊まってってええ?…ごめんなぁ…。」
眠気が限界に来たのか背中で感じる脱力感と、それと相反して強まる腕の拘束感。
「泊まるのはいいんだけどさ、今寝ないでくれる?」
「ぅん?…あ。」
睡魔に襲われながらも何かに気付いたように声をあげた彼は、唐突に俺の頬を軽く吸った。
「舘、お誕生日、おめでとう。」
《あぶなぁ、0時なる前に舘の背中で寝るとこやった。》と肩越しにヘラヘラ笑う彼は、再び俺の背中に甘えるように、且つマーキングするように擦り寄る。
「そうか、俺今日誕生日だ。…ありがとう康二。眠いの我慢してたんだね?」
「んー…ちょっとだけ。」
「じゃあ一緒に寝ようか。もう少しだからこのまま待ってて。」
「ん。…、」
更に込められる腰の拘束感と背中の重み。
──今日もお疲れ様。いっぱい楽しんできたみたいで俺も良かったよ。
気付けばもたれ掛かるように、器用に立ちながらすぅすぅと寝息を立て始めた彼を起こさないよう、ゆっくりと体制を変えて横向きで抱える。
尚も熟睡中な彼をベッドに転がし、ついでに軽い口付けを1つ。抱き着けそうなクッションを傍に置いて掛け布団をかければ、瞬く間に彼は深い眠りについた。
「…プレゼントは起きてからでいいかな?」
そう予約するように目立たない辺りの首筋に跡をつけると、
「っふ、ぁ…、」
彼から不意に甘い吐息が漏れ、若干意志がブレそうになる。
「んーー…まあ、確実に今ではないな。」
更に疲れさせちゃ、後が持たないからね。