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千導 渉
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千導 渉
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如縣 遼太
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魔王城の奥深く、禍々しい紫の魔力が満ちる謁見の間。そこには、脱出組を追撃するために出発した幹部とは別の、もう一人の魔王軍最高幹部がいた。
彼の名は藍谷侑(あいたにゆう)。冷酷無比な氷の魔術師でありながら、明るくふざけることもある。しかし、その端正な容姿と冷徹な瞳で魔族からも恐れられる男だ。だが、今の彼の視線は、自分の膝の上にちょこんと座らせた一人の少年にだけ、甘く注がれていた。
「……ん。侑、これ、ちょっと甘すぎる。でも、美味しい」
洗脳され、瞳を妖しい紫色に染めた綿部翅(わたべつばさ)が、可愛い顔にいつもの普通の表情を浮かべたまま、侑の手から差し出された最高級の魔界の果実をハムハムと齧っている。
「そうか。翅が気に入ってくれたなら、明日はもっと甘いものを用意させよう!」
藍谷侑は、普段の冷徹さが嘘のような、とろけるような溺愛の笑みを浮かべていた。その長い指先が、翅の柔らかい髪をやさしく梳き、細い肩を愛おしおしそうに抱き寄せる。洗脳術によって精神を書き換えられた翅は、侑を「唯一絶対の主であり、すべてを捧げるべき存在」と認識していた。しかし、その根底にある「至って普通のトーンで淡々とした性格」だけはなぜかブレておらず、それが逆に侑の独占欲と庇護欲を狂わせるほどに刺激していた。
「ねえ、侑。次は何をすればいい? 普通に、命令してくれたら何でもするけど」
無防備に首を傾げる翅。洗脳されているとはいえ、その瞳に宿る自分への絶対的な依存と純粋な好意に、侑の胸がズキリと甘く痛む。
「お前は何も心配しなくていい。ただ、俺の側でこうして俺らだけを見ていればいいんだ……。愛しい、俺の翅」
侑は翅の可愛い顎をそっと指先で持ち上げると、いつもの冷淡なトーンのまま、翅の顎をとんと軽く持ち上げた。
「……ん、ぅ……」
淡々と受け入れながらも、微かに頬を染める翅。昨日まで「超にぎやか集団」の一員として普通の少年だった翅は、今や魔王城の最も深い闇の中で、冷酷な幹部にこれ以上ないほど甘く、深く、可愛がられる存在へと変貌を遂げていた。
コメント
3件
**美月ゆめか🌸の感想~!** わあああ第10話読み終えたよ~~!!😭💕💕 侑、マジで顔面偏差値高すぎ&溺愛度やばすぎでしょ!?「俺だけを見ていればいい」って台詞、心臓止まるかと思った…!洗脳されてるのに翅の「普通さ」が消えてなくて、むしろそれに侑が狂わされてる感じがエモすぎる…!!「ん、ぅ…」って頬染める翅、尊すぎてしぬ。 千導さん、この歪な愛情の描き方天才すぎます…続きが待ちきれないよおおお!!!🌸🔥