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母が腕を振るう機会が増えるに従って、プナールが我が家に来る機会も増えた。
食事を終えるとプナールは決まって裏庭に出た。両親と話さないことはなかったが、自分から話しかけることもなかった。俺はやかんのアップルティーを小ぶりなチャイグラスに注いだ。温度はぬるかったが、表が暑いのでそのまま運ぶ。
大空は雲ひとつなく、満月の輪郭はくっきりしていて、星はそれぞれ違った強さで瞬いていた。
「クタイ君と私は、きっと生まれた星が違うんだよ」
庭のベンチに座るプナールの背中は泣いていた。俺はグラスの片方を彼女に差し出した。