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この目さえなければ…
私はもっと恵まれてたのかな?どうしたら私は愛されるの?もう死にたい…誰か私を見てくれないの?私の「性格」を見てくれないの?
1.突然現れた少年
やっと見つけた。
はぁ。ぽつぽつと降る雨が私を攻撃してくるかのように降り注ぐ。疲れた。死にたい。そう思っていた。雨は追い打ちをかけるように強く降り注ぐ。肌に濡れた服がまとわりついて気持ち悪い。私には居場所がない。帰りたくない。そんなことを考えながら、公園のベンチに座る。寒い。頭で何も考えたくない。ぼぉーっとしてたい。そんなことを思いながら深夜になるのを待つ。家族が寝静まった時間。そこが私の自由の時間。そんな時、目の前に高身長の少年が現れる。
「だ…だれ?」
声を振り絞って言う。少年は傘を私にさして唖然と見つめる。その目はどこか寂しそうな、辛そうな目だ。
「見つけるのが遅くなってごめん。」
そんなことを言ってきて意味がわからない。私には関係ない。きっと人違いに決まっている。
「ひ…人違いだ…と…」
声が出ない。昔からそう。喋る相手も居ない。
少年は辛そうな目で見てくる。そんなに見つめないでよ…。この『 醜い目』を見ているようでとても辛い。そう思った時、突然、彼は私に羽織っていたコートを肩にかけてきた。
「寒いでしょ?そんなに濡れてたら。これはおってね。」
びっくりした。優しくされたことなんてない。そんなに優しくしないでよ。人を信じてしまうから。
「お名前は?」
彼が尋ねる。人に名前なんて聞かれたことないからびっくりした。でも、話すわけない。私と関わらないでほしい。逃げ出したい。嫌なのが伝わったのか、彼が謝ってきた。
「ごめんね!僕から名乗るべきだったよね…」
いや、そういう訳では無い。名乗んなくてもいい。
「僕の名前は『 稲荷ほとけ』!よろしくね!」
稲荷、ほとけ、。ふ〜ん。別に興味はない。
「君の名前は?」
心臓がどくんっとはねた。また聞かれた。と思った。今逃げた方がいい気がした。そう思った瞬間、体が動いて走っていく。彼の声を無視して。逃げることだけを考えていた。
彼から逃げきれた。でも、あの公園には行けない。だから、帰るしかなくなる。この時間は親がまだ寝てない。息を殺して静かに入ろう。と思った。
ガチャっと音を立てた。やば!っと内心焦ったが、バレていなかったようだ。ソロリソロリと、入っていく。そんな時、ガチャっと音がして、リビングからお母さんが出てきた。最悪だ。
「帰ってたのね。」
お母さんが低い声でそういう。心臓がドクンとはね、この場から早く離れたかった。
「どこ行ってたの!?」
ベチン!お母さんはそう言いながら私の頬を叩く。頬に熱が伝わりとても痛い。
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
私はひたすら謝った。
「はぁ。謝ることしか出来ないの?てか、濡れてるじゃない。」
濡れている事を言われ、今気づく。やばい!っと内心で焦り、
「すぐに拭きます!」
っと言った。この場から離れたかった。私が洗面所に行こうとしたら、お母さんは声を上げた。
「行くな!廊下が濡れるだろ!!」
ッ!!!そうだ!私は今濡れている。逆に怒りを買ってしまった。
「すみません。すみません。すみません。 」
謝ることしか出来ない。そんな自分が嫌い。反抗できたらいいのに。でも、反抗したら空気が悪くなる。
「タオル持ってくるからそこで待ってろ。」
そう言ってお母さんは、タオルを取りに行った。
はぁ。とため息が出てしまう。どうして、こうなってしまったのだろう。
ドタドタと足音がなる。お母さんが帰ってきた。怒っていることがわかる。いつもはこんなに音を鳴らして歩かない。
「はい。早く拭いて部屋に行きなさい。」
そう言って戻って行った。はぁ。やっとだ。と思った。私は濡れてしまった廊下と、自分の髪の毛と体を拭いて自分の部屋へ駆け足で入っていった。
自分の部屋へ入った瞬間安心する。はぁ。とため息が何回も出てしまう。濡れた服が寒い。直ぐに着替えよう。と思いタンスを開ける。どれもシンプルな洋服。ふぅ〜と息を吐いて一息つく。そんな中、カバンの中から目に入った。
「コート…」
しまった。コートを返し忘れてしまったのだ。私は焦る。コートを返すには必ず、また会わなきゃいけない。濡れたコートを見て、またため息がついてしまう。下に行って乾かすと、お母さんと鉢合わせになる可能性があるので、窓を開け、エアコンの下で乾かす。コート色は、水で深い青色に染まっている。吸い込まれるような、深海みたいな青色だ。
「いなり…ほとけさん…」
口で声を出して呼ぶ。一言で言えばイケメンだった。大きい目。高い鼻。吸い込まれる小さい口。スタイル抜群の高い背。彼を思い出し、顔が熱くなる。また会いたいと思う自分もいた。まさか、自分が恋してしまうとは…。初めての恋、初恋を稲荷さんに奪われてしまった。でも、もう会う気は無い。会ったら、また醜いと思われてしまう。そんなことを考えていたら、眠気に襲われた。ベットに倒れ込んでしまう。限界を迎えていた。私の体は、怒り、悲しみ、辛さ、恋、悩み、苦しみ、疲れを全て背負っている状態だ。当然、限界を迎えている。しかも、全力で走ったため、さらに疲れている。時計を見ると、1時を回っていた。そんなに考えていたのか。と思う。
私の体が限界を迎え、そのまま気絶するように寝た。
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夢愛
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コメント
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初めまして、みぅです🥀 第1話、読ませてもらいました。 雨の夜、公園のベンチで「死にたい」って思ってる子に、突然現れた稲荷ほとけくん…。 「見つけるのが遅くなってごめん」って、その一言、すごく気になりました。優しいのにどこか哀しい目をしてて、彼も何か抱えてそうだなって。 それに、家に帰ってからのお母さんの対応…読んでて胸がぎゅっとなりました。叩かれたり、謝ることしかできない自分が嫌になったり、でもそんな自分を責めたり…。重いけど、ちゃんと受け止めたいと思える作品です。 コート、返しに行くのかな…また会うのかな。続きが気になります。 更新、楽しみにしてますね🌙💫