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『好きって気づいた』
pr視点
昼休み、屋上。
心地よい風が制服を揺らして、空は、どこまでも高かった。
pr ええ天気やな〜昼寝したなるわー
tg …先輩は、ここ来るとすぐ寝ますよね
ちぐの声は、少しだけ笑っていた。
俺はその声を聞くだけで、なんか安心してしまって、自然と隣に腰を下ろした。
pr あのさ、ちぐ
tg はい?
prなんか最近、お前と話してると、変にドキドキすんねん
唐突に出た本音に、自分でも「あれ?」と思った。
でも、今さら止められなくて。
pr …変な意味ちゃうで?たぶん
tg たぶん、って……
pr いや、なんか……変やねん
お前がちょっと離れると寂しいし、
笑ってると嬉しいし、
他のやつと喋ってると……モヤモヤすんねん
そう言ったとき、隣のちぐが、ふいに呼吸を止めた気がした。
tg 先輩、それって……
pr …って、何やろな?
俺は、自分の中でまだその答えにちゃんと触れるのが怖くて、
冗談っぽく笑ってごまかした。
でも本当は、気づいてた。
──これはもう、“好き”なんやって。
記憶に残ってなくても、
心が先に、お前に落ちてた。
pr …ちぐ、怒らんと聞いてくれる?
tg …はい
pr なんか……ちぐが他のやつと喋ってるの見てると、俺、ちょっとムカつくんや
tg え…?
ちぐが、小さく瞬きをして、視線を伏せた。
その耳が、ほんのり赤くなってるのを見て、
胸がドクン、と鳴った。
pr なぁ、これって──好きなんかな、俺
その瞬間。
隣にいたちぐの肩が、ピクリと震えた。
tg っ、ちょ、先輩……それ、
pr え?
tg それ以上、言わないで…ください…っ
ちぐの声が震えてる。
俯いたまま、必死に顔を隠そうとしてた。
pr ごめん……変なこと言うて
tg 違います、違うんです…
pr え?
tg 先輩が気づくのが、もうちょっと早かったら…俺、ぜんぶ抱きしめてたのに…
え?
今の……なんの話……?
pr ちぐ…?
でもそのとき、
昼休み終了のチャイムが、校舎の方から鳴り響いた。
ちぐは顔を上げずに、
小さく頭を下げて、その場を立ち上がる。
tg…先に、戻ってます
俺の答えも待たずに、足早に階段へ向かっていくちぐさの背中に、
胸の奥が、妙に痛くなった。
俺、何か……
知らなきゃいけないこと、言い忘れてた?
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コメント
4件
ほぇぇ、ぇ🫣💞 prちゃんよく言った!!! それに 嫉妬とか、、最高すぎる、、👍🏻 ̖́- 真っ赤なtgちゃんもかわちい…🤤💕 続き待ってるねん!!!😽︎💞
ふぐぅぅぅ😭 続きが気になりすぎます…