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シュメール
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ハヴァマールの気配は消えた。
いったい、何者なんだ?
俺に『無人島開発スキル』をくれたり、今回は万能つるはしの『ゲイルチュール』を与えてくれたり。なぜここまで親しくしてくれるんだろう。
「まあいいか、おかげで俺の無人島ライフが快適になる」
さっそく万能つるはしを手にした。驚くほど手に馴染み、予想以上に軽量だった。これなら腕も疲れない。
――と、その前に、スコルの様子を見に行こうかな。
海の方へ歩いて行くと、そこには裸で体を清めるスコルの姿が……って、あッ!!
「~~♪ ……え、あれ。ラスティ……さん?」
上機嫌な鼻歌と共に、こちらに振り向きポカンとした表情を向けるスコル。次第に、顔を茹蛸のように真っ赤にさせ、飛び跳ねた。そして、両手でその豊満な胸を包み隠し――猫のように蹲った。
「…………へ」
「ちょ、ちょ!」
「ご、ご、ごめん! わざとじゃないんだ」
「……覗き、ですか?」
ぷくっと頬を膨らませるスコル。
疑いの眼差しを向けられ、俺は頭が真っ白だ。
動揺しながらも俺は思考を巡らせた。
このままだとスコルに嫌われる。二度と口をきいてくれなくなるかも。
焦っていると、ふと、幼少期から仕えてくれている“専属執事”の言葉が脳裏をよぎった。『女性には優しくするのです』――と。
あの教育のおかげで俺は兄貴たちと違って、女性には優しいんだ。
全力で謝るしかないよな。
勢いのまま頭を下げ、弁明した。
「ち、違う。スコルが心配でさ……。あー…ほら、危険なモンスターもいるかもしれないし。だから、様子を見にきたんだよ。まさか、まだ海水浴をしていたとは思わなかったけど……本当にごめん」
深々と謝罪し、俺は顔を上げて今度はスコルの目を見た。
「そ……そうでしたか。気持ちはとても嬉しいです。でも、女の子は時間が掛かるんですっ! ていうか、そんなまじまじと見ないで下さいよぉぉ……!」
「ああッ……! いや、だから、その……悪い! 俺は材料集めに戻るよ!!」
くるっと背を向け――俺は森林の中へ全力ダッシュ。
離れた場所で俺は、心臓が爆発しそうなほど高鳴っていた。
ご、誤解が解けているといいんだけど……。
……スコルの全裸をまともに見てしまった。スタイル抜群で胸デカすぎだろ。やっぱり金髪のエルフは絵になるというか、可愛すぎる。
そういえば、子供の頃にもエルフの女の子と会ったような……? うーん、思い出せない。
◆
俺は裸のスコルを脳内でイメージさせながら、ひたすら材料集めに励んだ。あの偶然のラッキースケベのおかげで俺のモチベーションは遥かに高かった。
エロパワーは最強なり!!
[所持アイテム]
木材×130
石×96
土×67
たった三十分程度だが、俺は万能つるはしで木を伐採し、石を砕き、土を掘った。各メイン材料を大量に入手。これら全てアイテムボックスに自動収納されていた。てか、そんな機能あったんだ。知らなかった。どうやら俺は使い方を知らないままだったらしい。
スコルによれば――
「普通の冒険者は、鞄とかをアイテムボックス化するんです。そうすると、ニ十個とか三十個程度のアイテムを保管できるんですよ~」
「へぇ、そういう事なのか。俺の場合、この万能つるはし『ゲイルチュール』に収納されるらしい」
「つ、つるはしに? 聞いた事ありませんよ。そんなの魔導具でしかあり得ませんが……。でも、どうやらそのゲイルチュールというアイテムはその類のようですね」
物珍しそうに観察するスコル。なるほど、ないわけではないらしい。まあ“万能”ってくらいだから、それくらい高性能なんだろうな。
さぁて、ここまで材料を集めたんだ。次はさっそく『無人島開発スキル』を使って、いよいよ開発を進める。まずは『湖』といこう。水の確保は最優先である。